2005年03月12日

「荒俣宏の20世紀ミステリー遺産」集英社

目次
リプレー「信じようと信じまいと」コレクション、ウィンチェスター・ミステリー・ハウス、リリ・エルベの肖像画、アンジェリンの看板、東京大学雪男探検隊、石原慎太郎のネッシー探検隊、オリバー君、フルカネリのサイン、福来博士の念写写真、熊沢天皇、学天則、レーニンのミイラ、ボルネオ島「首狩り族」の復活、ガラパゴス殺人事件、アナタハンの女王蜂、空手、沖縄ロゼッタストーン、与那国海底遺跡、ツチノコの足、ロッズ(スカイフィッシュ)、クロップサークル(ミステリーサークル)、ナスカの地上絵、レイライン、ロズウェルUFOの破片、死海文書、ヴォイニッチ写本、トリノの聖骸布、ピルトダウン人の化石、コティングレーの妖精写真、ミッチェル=ホッジズの水晶ドクロ、中国遺伝学、陸軍登戸研究所 

荒俣氏の好奇心全開の本です。もともとが雑誌プレイボーイに連載していたそうで、普段よりかなり俗っぽさを全面に出しております。どちらかと、小遣い銭稼ぎにちょこっと書かれたのかなあ~というカンジではありますが、それなりに面白いものも混ざってます。

小学生の時に、矢追純一氏のUFO本やらNASAの上層部には宇宙人がいる・・・という子供騙しの本を一生懸命、真剣に読んでいた私には、妙に懐かしい雰囲気がして独特の感慨がありました。何歳になっても、こういう嘘かホントか分からないけど、なんか不思議なものっていうのはいいですね! 京都の八坂神社に花見の季節になると出るお化け屋敷がまさにそんな感じでいいんですよねぇ~。河童やら蛇女の見世物とか。堪らない俗っぽさとか、大衆性とか。


で、実際に読んで面白かったのはフルカネリ。本から一部を抜粋すると
1963年出版 「魔術師の朝」ルイ・ポーウエルとジャック・ベルジュ共著に出てくる人物。フルカネリは19世紀半ばに生まれ、賢者の石の創造に成功して不老長寿の肉体に恵まれた、稀有の魔法使い。1920年代からパリのオカルト研究者たちに名を知られていたが、1926年にフルカネリの筆名で刊行した「大聖堂の秘密」で有名になった。内容は、シャルトルやノートルダムなどの大聖堂には、錬金術の秘密の知識を明かすステンドグラスがあり、ステンドグラスを解読すれば古代魔術の叡智を手に入れられると主張する本。
第二作「賢者の住居」を1929年に出版し、錬金術の秘密を明らかにした。その中で自身の正体を暴露する鍵があり、画家シャンパーニュが裏表紙に描いた紋章だった。調べてみるとモン=サン=ミッシェル修道院と関係があり、第三十代院長ロベール・ジョリヴェがこの紋章を使用していた。モン=サン=ミッシェルの修道士は太陽を崇拝し、錬金術も研究する奇怪な人々だったといわれる。 

なんかたまりませんねぇ~、こういうのを知るとゾクゾクして読んでみたくてたまらなくなってしまいます(悪い病気か?(苦笑))。調べてみると、フルカネリはカリオストロのように錬金術師として非常に有名で、ここで紹介されている「大聖堂の秘密」って実在し、日本語訳まで出てるんだよね。荒俣氏の本をきっかけに初めて知りました。これだけでも大収穫!ちょうど、この少し前にゴシック建築に関する本を読んだばかりで、そこに秘められた非常に高度な象徴性、崇高さ等々について関心が増していたときなのでより一層、タイムリーな一冊でした。(後日譚ですが、値段が高くて今は我慢している所です。「イエスのミステリー」「死海文書の謎」「レンヌ=ル=シャトーの謎」と高価な本を立て続けに買いまくっているので自粛中。でも、2月中に買ってしまいそうな気がします・・・・)本棚に増えるのは時間の問題ですね。う~む。

次はトリノの聖骸布。なんだってイエス様のお顔が見れるという話ですから・・・。なかなか一概にそれが事実とは言えないのがツライところですが、見たかったなあ~。なんだかんだ言っても、そういう所だけは異様にミーハーな私としては、公開中にイタリア行くべきだった。ピティ宮殿のラファエロばかり何度も行っていて、他のところ行く暇無かったんだけど(涙)。アッシジも壁画が地震で壊れる前に行きたかったなあ・・・。
最後の奇蹟─トリノの聖骸布
写真のはじまりは「トリノの聖骸布」?

あと、なんといってもオーパーツ(=Out Of Place Artifactsのこと)。世界の七不思議とか、不思議百科全集とかいうチャチなものでも、子供時代には興奮して読んでいたものです。熱帯のジャングル、アマゾンに探検に行くと、原住民が大切にしてる宝としてそういうものとかを隠し持っていたりしそう(オイオイ、妄想全開モードか?)。実際に、ブラジルのアマゾン(国立森林公園内)に行ったが、そういう出会いはなかったなあ・・・寂しい。もっともテング熱とか風土病もはやっていて、うかつなところになんて行けなかったけど。NHKスペシャルでオーパーツ特集とかやってくれた最高なんだけどなあ~。BBCとかと組んでくれたら、もうヨダレが垂れてしまいます(笑)。うちの机のうえに転がっているものは、パラハで買ったゴーレム人形と首切り処刑場面のフィギア。なかなかレアっぱくて好きなんですが、以前会社の机においておいたら、周囲の同僚や部下から、「悪趣味」とひどい言われよう。泣く泣く自宅へ持ち帰った経緯も。でも負けません。オーパーツなんかも欲しいなあ~。他にも、伏見稲荷で買ったお狐様ぬいぐるみもあったりしたが、これは人気者でもらわれていきました。元気かな?コンちゃん(お狐様の愛称)。

荒俣宏の20世紀世界ミステリ遺産(amazonリンク)

関連サイト
【特集】アビドスのオーパーツ
「オーパーツの謎」南山宏 二見書房 こっちはトンデモ本ってことで

関連ブログ
「トリノの聖骸布―最後の奇蹟」イアン・ウィルソン 文芸春秋
『トリノの聖骸布』の印影は復活の時のものか
posted by alice-room at 00:34| Comment(0) | TrackBack(1) | 【書評 未分類A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック

世界の七不思議
Excerpt: 世界の七不思議の最新情報をチェック!ad4();         世...
Weblog: [TW] HOTWORDS
Tracked: 2005-10-11 14:53