2006年09月17日

「共犯妄想」山本夜羽 ワニマガジン

はいはい、また夜羽氏の漫画です。相変わらず、左翼とエロの結び付きは健在です(笑)。

高校生による新聞部っていうと、まさに左翼の予備軍の温床。魂まで腐ると商業左翼で有名な某大手新聞社へ行き、ちょっとそれると使えない右翼の某新聞社へという図式は今も変わらない? 「インテリが作って、ヤクザが売る」と言われる新聞の勧誘こそ、プライバシー侵害だと思うのだが・・・。

とまあ、前置きはさておき。今回のタイトルは、著者自身が言うまでもなく、ピンと来る人も多いのではないでしょうか?吉本隆明氏の共同幻想論のパクリだそうです。一目見て私も気づきましたが、未だに公共事業が経済成長に役立つと信じている人々や土地神話など多種多様な幻想に支配されている人々は、一生自分が幻想の中に生きていることも知らずに死んでいくんでしょうね。ブランド物を購入する人々の心理なども、まさに良いサンプルですね。原価数十円にも見たないビニールバッグにマーク1つで数千円を払うことが幻想ならば、管理通貨制度も信用制度もみんな虚構の幻想でしかない。

オンラインゲームのアイテムをヤフオクで売り、リアルマネーにする行為に至っては、既に幻想を超えてリアルとフィクションのボーダーが揺らいでいるとしか思えません。余談が過ぎたかな。

本書では、そこまで深くつっこみません。とある田舎の新聞部が学校からの弾圧に耐えつつ、学校の職員が行っていた不正を暴くという、非常に青臭い青春物のような世界を描いています。ただ、同じ著者の「ナイトフラッパー」という漫画のあとがきを読むと、これはかなりの部分、著者が実体験した内容だったというのを知りました。他にもご自分の経歴を語っていますが、だいぶきています。っていうか、社会存在として絶対にマークされるべき要注意人物。

冗談抜きに、公安のリストに載っているんだろうなあ~(拍手)。私のような穏健な小市民には、関わり合いになりたくないタイプでしょう(笑)。もっとも私の知り合いにもいろんな人がいるんでどっちもどっちだと思うけどね。

高校時代に学校が国旗掲揚塔を作ったことに対して、国旗の掲揚を中止させようとする生徒が9割以上を占める話し合いの場で、未熟な法律論で学校側の正当性を主張し、たった二人で学校側の立場に立って論破したことを思い出してしまった。個人的には、どっちでもいいんだけど、よく考えもせずに安易に反対する連中が大嫌いでただ論破したくて議論していた頃でしたねぇ~。今じゃ、すっかり丸くなってうざいことは全て『放置』プレイなのだが・・・。

そんなことを思い出させる漫画です。単なるひねくれものだったりして・・・(図星)。

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posted by alice-room at 01:33| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【漫画 アニメ】 | 更新情報をチェックする
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