2005年02月03日

ヴァチカン教皇庁図書館、古文書をデジタル解析する共同研究で調印

凸版印刷とヴァチカン教皇庁図書館、古文書をデジタル解析する共同研究で調印 (抜粋)
凸版印刷は1日、ヴァチカン教皇庁図書館との間で古文書をデジタル解析する共同研究プロジェクト「パリンセスト・プロジェクト」の推進に合意し、17日に調印した発表した。
  パリンセストとは羊皮紙製の写本のことで、当時は高価だったために、書き文字を洗い流したり削ったりして上書きをされていた。この消された文字を判読し貴重な古文書を発見するという試みで、化学薬品や紫外線を使い写本や作業者に負担がかかる従来の方法と違い、同社が独自に開発した専用機器による画像識別技術・デジタル化技術を用い、同図書館の所蔵するパリンセスト200冊の解読を目指す。
  今後3年間で機器を開発し、読み込んだデータを解析するソフトウエアの開発などの作業を進め、解読した文字や画像の研究や出版も手がけるとしている。

という記事に妙に心惹かれたのですが・・・。
高価な羊皮紙の再利用は聞いたことあったのですが、消し去った文字を読むなんてことができるとは知りませんでした。でも、そういうことができるならば、たとえば歴史的に抹殺(抹消)したい事柄について書かれた文章を書き換えたりした場合、それ以前の元の文章を知る可能性があるわけです。

何が言いたいかというと、ヴァチカンにはいにしえの貴重な文献がたくさんあるわけですし、カトリックにとって存在しては困る文献(一般信者の信仰に動揺をもたらすもの)もたくさんあるわけです。即ち、異端にあたる文献・資料が。そのままの形で一般に触れないように秘匿される他、自分達の教義に都合のいいように改変・補足修正されたものも相当数あるはずです。

勿論、可能性ですがそれらが改変等、手を加えられる前の内容が分かれば、とっても興味深いと思うのですが・・・。凄い内容が・・・。でも、きっと公開されないんでしょうね。分かったとしても。その為に、技術それ自体はさておき日本の会社が選ばれたのでは?というのは、勘繰り過ぎかなあ? やばい&やばい、最近、陰謀史観の本ばかり読んでいて毒されているかもしれませんね。(但し、死海文書の二の舞はごめんですが・・・。)

でも、きっと美しい写本がたくさんあるんでしょうね。薔薇の名前に出てきたみたいに、人類の叡智を詰め込んだものが。ううっ~見たいなあ・・・。

ラブリー写字室   素敵な写本のサイトです
ヴァチカン教皇庁図書館展  しまった!そんなのやってるとは知らなかった。行きたかった。
posted by alice-room at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 【備忘録A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。印刷博物館学芸員の中西と申します。

以前、貴ウェブサイトで取り上げていただいた「ヴァチカン教皇庁図書館展」の第2回目展覧会を先週末より開始してます。
7月12日まで開催してますので、多忙かと存じますが、一度ご来館いただければ幸甚です。

お待ちしております。

中西
Posted by 中西保仁 at 2015年04月29日 16:38
中西様
コメントと展覧会の情報、有り難うございました。
今月頭ですが、実はお伺いして拝見しております。
時々、印刷博物館にはお邪魔しておりますが、いつも貴重な書物関連の資料があり、大変勉強になっております。

今後も益々興味深い展示や企画に期待しております。
どうぞ、宜しくお願い致します。
Posted by alice-room at 2015年07月28日 22:39
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