国立西洋美術館 公式サイト
特別展は、「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール」やってました。でもね、全然興味無いんだよね。だから、無駄なお金は出さずに常設展のみ見てきました。ここだけじゃないけど、美術館や博物館って新奇の物珍しさで入場者を釣って人数を増やそうとするけど、個別にみるとたいした作品じゃないことって多いんだよね。もっとも常識的に見ても、そんな価値のある作品をそう易々と貸し出す美術館は無いわけで、せいぜい1.5流の価値しかないものが多い。本当にいい作品は、お金と時間をかけて収蔵している美術館でなくては見れないと思っています。
たま~に、よくこれだけ集めたなあという時もあり。常設展に比べてかなりふっかけている特別展の値段でも、納得して払う気になる場合もあるけど、ほとんどの場合は、常設展に比べて見劣りする作品に追加でお金を払う気にはならない。
例外は去年だったかな?久しぶりにギュスターブ・モロー(Gustave MOREAU)が来たときは感動したなあ~。パリのモロー美術館にも行ったし、ルーブルとかでもモロー作品見たけど、一級品ばかりを相当数集めていてよくぞこれだけやったな!!と、もうファンには涙ウルウルもんでした。モローは個人の貴族蔵とかの場合が多く、モロー美術館も素描画が圧倒的多数で完成品はそれほど展示されていないから、もう嬉しくって&嬉しくって・・・・。
ご存知のように、松方コレクションはモローに関してはなかなかの選択眼でして(実際には、名伯楽なんですけど)全部で4つだったかな?一つの美術館でこれだけの数持ってるのは、珍しいんですよ。「ピエタ」、「牢獄のサロメ」、「聖なる象」、「聖チェチリア(St.cecil)」 。あと、もう一つあったなあ~。あそこは春と秋に不定期だったと思うんですが、痛み易い素描画も突発的に展示するんですが(予定聞いても、分からないと言われたんです学芸員の方に)、そこで1・2年前にモローの描いたやつもあったはず。そうすると全部で5点あるのかな。凄い!!
まあ、それはいいんですが、年間に14、15回行く私でも、モローの「聖女チュチュリア」ってあまり見れないんですよ。タイミングが悪いのかな?今年の1月に展示替えで見つけて喜んでいたら、今日行ってみたらもう無い(シクシク)。結構、ショックだったりする。まあ、その代わり数年前まで観れなかった聖なる象をずっと展示していてくれるので我慢してますけどね。
個人的には、モローとロセッティーが目当てで行ってるところもあり、モネとかはどうでもいいんですが(偏見の塊ですな、私)・・・・。ここの公式サイトで常設展の展示替えとかの情報をもっと流して欲しいですね。さっきも見たけどなんにもその辺かかれてないけど、今日は結構、展示内容が変わってました。1月とは。クールベとかもいつもとは違うやつ飾られてたなあ。他にも結構、変わっているのになんにも告知してくれないのはねぇ~。ちょっと悲しい。
まあ、しかたないので少し違う路線ながら、お気に入りの「聖アントニウスの誘惑」
を眺めて一人悦に入る私なのでした。あ~また「出現」 見たいなあ~。ちなみにサロメがいる宮殿は、スペインのアルハンブラ宮殿を元にイメージされてるそうです。ここはムーア人(イスラム教徒)が作り上げた理想の楽園にふさわしくイスラム文化の精華といわれるほどの美しさなのですよ~。岩波で本も出てますけどね「アルハンブラ物語」。そこはもう、この世の天国だったりします。私は2日に渡って、半日づついましたもん(半日ごとの予約制)。まさにハーレムの世界。うっうっ、シエラ・ネバダ山脈に囲まれるグラナダ。夏こそ最高です!!
2005年02月12日
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ギュスターヴ・モロー『出現』 ??巫女のようなサロメ??
Excerpt: ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau) 『出現』(L'Apparition) 水彩ルーヴル美術館蔵 (Musee du Louvre)..
Weblog: カイエ
Tracked: 2005-03-20 18:17
僕の誕生日に生まれた画家と死んだ画家
Excerpt: kanonさんの「 一年365(6)日、きっと誰かの誕生日」にトラックバックさせていただきました。 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で、自分の誕生日がどんな日か知ることが出来る..
Weblog: カイエ
Tracked: 2005-03-30 17:10
ギュスターブ・モロー美術館
Excerpt: ずっと前にNHKで真夜中にやっていた『世界の美術館』を見て以来、いつか行ってみたいと思っていたG.モロー美術館。 ここはモローの住んでいた家を、モロー自身が生きているうちから美術館にするべく..
Weblog: 小人閑居日記
Tracked: 2005-04-23 01:07
モローと誕生日が同じだったのが嬉しくて、
ノリで書いた記事にTBいただき、恐縮しております。
偶然とは面白いもので、僕の誕生日は、ラファエロ・サンティの誕生日&命日でもあります。
コメントまで、誕生日ネタになってしまい申し訳ありません。
また、宜しくお願いします。
東京裁判において、占領軍による裁判が国際法上、違法であることを主張し、一時裁判が中断することにもなったエピソードのある方ですね。以前、満州に関する資料を読み漁っていた時がありまして、そこでいくらか調べたこともありました。
まあ、評価は人によって様々ですが、大物であることは間違いないです。小物の私には、少しでも石原氏のような博学のかけらでも欲しいものです。
余計な事まで書いてしまい、失礼致しました。
「最新のTB欄」を出していなかったせいで、気づくのが遅れ、たいへん失礼しました(汗)。私の方からもTBさせていただきました。実は最近までTBもコメント欄も使っていないなかったので、これが初TBです。よろしくお願いいたします。