ダリ自体は有名ですし、溶けたように歪んだ時計とか、奇行の変人?或いは孤高の天才?とかというのは知っていましたが、どちからというと目立とう精神旺盛の人とか思っていました。勿論、幾つかの作品は私自身も好きですし、その発想のユニークさは独創的だとも感じましたが、いささかショーマンシップの発揮し過ぎとのイメージを持っていました。
ですから、今回の番組はちょっと意外で新鮮な驚きがありました。ガラのことも名前でしか知らず、ダリにとってのガラの特殊な存在についてはむしろダリの天才性故のもろさがかろうじて世間とバランスをとるモノだったのかなあ~って感じました。
俗にいう、偉大な芸術家の陰に女性有りというのもあながち嘘ではないですね。ロセッティーにとってのベアトリーチェたるシダルとかね。但し、男女の仲ほど難しいものもなく、どちらかにとって或いはどちらにも悲劇になってしまう場合も多いが、芸術家の場合、それがかえって作品にプラスに作用したりする場合もあって皮肉なものです。
今回のガラの場合は、女性が自由奔放なんですね。ダリは、愛人を作って離れていくガラをひたすら見守っていたのでしょうか?どのような気持ちであったのか???
サロメのような、愛する者を破滅に導くファム・ファタルとはまた違ったタイプのようです。庇護する対象ではなく、庇護される対象としての異性の存在。危うい自我をこの世界に唯一つなぎとめられる存在だったのかもしれません。この番組を見て、ちょっと行ってみたいと思いました。
そうそう、ダリもカタルーニャの出身だったんですね。ガウディーと同じじゃないですか!ご存知の人も多いでしょうが、スペインといってもごカタルーニャは独特の文化・習慣を持った地域で、カタルーニャ独立運動など、他のスペインとはかなり違っており、特殊な存在だったりします。それ故に独立精神が強く、芸術においても異色性が際立つ土地柄でもありますね。なんかダリについて、少し納得しちゃうかも? イスラムに支配された経歴を持つ土地でもあり、レコンキスタが盛んであった地域でもあるしね。文化圏の多様さが背景にあるのかもしれないなあ~(独り言は続く)。
2005年02月18日
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