2012年03月25日

「ゆびさきミルクティー」全10巻 宮野ともちか 白泉社 


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【※ネタばれあり、未読者注意】






7巻までの書評を書いた覚えがありますが、長期連載休止になり、その後のことを気にしていた人が当時、私も含め、少なからずいたはずでした。

それが・・・どっかの記事で続きが出るのを知った時は、すっごく嬉しかったですねぇ~。

その後の続巻が出た時にも大変話題になっていましたし、私もすぐ買おうかと思っていたのですが、完結するのを待っている間に実はすっかり忘れておりました。(どんなファンだ?私?)

お恥ずかしながら、こないだの祝日にたまたま本作品を目にする機会があり、読み直したら、速攻、続きを購入してこんな時間まで読みふけっていたりする。

前置きはおいといて・・・。

とにかく完結おめでたいです。
特に9巻までは、繊細な心理描写サイコーだと思いますね。
やっぱり、美しければしょーがないですよ。

男女の性別に拘るなんて、そんな狭量な精神構造していない私としては、本作品全面肯定派なんですけど・・・巷の評価を見ると、とんでもない変態漫画扱いされてますなあ~。

ずいぶんとさばけた時代になったかと思いましたが、時代が保守化しているんですかね?
単純にモノを知らないか、世界を知らないのか分かりませんが、個人的には全然ノーマルの範囲内で終わっているように思うのですが・・・。

ただ、揺れ動く心理描写が好きなんだけどねぇ~。
自分が一番、ってのはナルシストではなくても当然過ぎる自分の感情であって、恋愛が相手を通して、そこに映った自分の姿を見るものと捉えるならば、女装して鏡に映った自分を何よりも好ましいと思うのは、不思議でも何でもないんだけどさ。

勉強で1番になるのや、運動で1番になること、出世することや異性にもてること、自分がどれだけの価値がある存在なのかを確認したくて、その価値を外部に映し出す媒体として、ただそれだけの為にそれらの行動をしている、ってのはよく言われる人間心理であり、真理だと思うんだけどね。

とまあ、ぐだぐだ書くのはいいや。
9巻までの水面、否、10巻の頭の頃の水面は、もう完璧だと思うんですが・・・。
迷う余地無いし、相思相愛だし、水面選べばハッピーエンドじゃん!

女装への理解もあり、何しても許してくれて、自分以外の誰も見ない最高の相手なのに(成績優秀&眼鏡っ娘&ツンデレ)、何故選択を誤るかなあ~?

過去のしがらみに捉われて、かえって大切なものを二つとも汚しているような・・・。
物語の最後の最後にしかも最後までやった後で、相手を一旦認めたふりしてたのに、自分の感情に引きずられて相手ごと全面否定に至っているのような・・・・『成長しちゃ駄目』ってそれこそ駄目だろ、オイ。

成長した結果を評価しての行為だったはずですが、最後の最後で元に戻ったら、「円環の理(ことわり)」に導かれて無限ループしちゃうぜい♪

それよりも水面は、散々利用されて捨てられる当て馬ですか?
可哀想過ぎなんですけど・・・・(号泣)。

一応、完結なのは喜ばしいものの、どうにも9巻から10巻への展開がすんなり受け入れられないのも事実。

個人的には、大のお気に入りで傑作だと思っていたのですっごく不満が残るのも事実。
つ~か、7巻未完、9巻まで入れて9巻未完で終わった方が全体としての評価は高かったはずなんですけど・・・・う~ん、本当に惜しい!!

いっそのことあの10巻の終り方なら、11巻まで引っ張って、ひだりと齟齬を来たして別れ、水面に戻ってめでたく元サヤに戻って大団円ってのもアリ、かと思うんだけど・・・私の妄想か。

誰か水面が救われる話を同人誌でもいいから書いて出して欲しいものです。
あったら、即、買いますけどね。

いろんな愛の形があり、自己愛の表現形式の違いが様々な行為で表されるだと思いますが、作品的にはそれぞれを肯定していたようだったのに、なんかラストがベタな一つの愛の形で収斂されるのが、違和感半端ないです。

でも、私の感性が古いかね?
ジャンプ的な「成長」を通じて、人としての器が大きくなり、多用な「愛」の形をそのまま受容するというのは、むしろ「成長幻想」に陥ってます?

昨今の流行のように「成長」を拒否し、かつての感覚でいうならば「停滞」や「現状維持」を怠惰ではなく、勇気を持った現状肯定とみなす、ピータパン・シンドロームのような精神状態こそが、これからの主流でしょうか?

う~ん???
とにかく、水面の今後が気になるだけで、水面が幸せなら、良いです。

綺麗なだけの人に興味はありませんが、綺麗で不思議な人なら、興味惹きますよね。
(ある意味、『ひく』のかもしれませんが、紙一重ですし)

最近は、そういう人とお知り合いになる機会もなく、寂しい限りです(笑)。

本書は最後の10巻で傑作になり損ねたと個人的に思っていますが、それでもこの作品は今でもお気に入りです。とにかく完結した良かった!!

もう、それだけで満足しとくべきなんでしょうね。きっと・・・。

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posted by alice-room at 02:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 【漫画 アニメ】 | 更新情報をチェックする
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