2012年04月22日

「日本の酒」坂口謹一郎 岩波書店

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読んでいてかなり古い本のような感じがしましたが、岩波文庫にしてはむしろ新しい方ですね。

日本酒について、昨今の歴史的状況を踏まえながら、専門家としての立場から淡々と語っています。

味や香りなどの評価尺度自体がどんどん変わってきていて、同じ表現を使っても時代時代で指し示す内容が全然違うことや、人々の良し悪し自体も時代の好みでころころ変遷していってることなど、目からうろこの知識が満載です。

日本酒度の+-の示している本当の意味と、それが世間一般に思われている意味との差異や誤解点など、大変分かりやすく説明を加えていて、自分がモノを知らない事を改めて痛感させられます!

単純にそういった点を指摘するだけでなく、何故そういう風に世間的に理解されるようになったのかの社会的・時代的な状況の説明などもあり、大変勉強になります。

日本酒関連の本は何冊か読んでますけど、それらはあくまでも世間に流布している言葉の説明やそれに基づく話で、本質的な意味で理解や学びにつながるものを読んだは、本書が初めてかもしれません?

是非、最後まで読了したいのですが・・・。
本書は借りて読んでいた本で期限来たので一旦、返却しちゃったりする。

手元の哲学の本を読むのに時間取られて、こちらを読む時間足りなくなっちゃって・・・。

後日、改めて借りて読了しようと思った一冊でした。第4話の途中、ちょうど全体の真ん中ちょっと過ぎぐらいまで読んだとこでした。
【目次】
第1話 甘口と辛口―日本酒の鑑賞
第2話 品評会と統制―現代のサケ
第3話 酒屋―生産から消費まで
第4話 民族の酒―日本の酒の歴史
第5話 酒になるまで―酒庫での作業
第6話 カビの力―麹と麹菌
第7話 日本の智慧―火入れと〓(もと)
日本の酒 (岩波文庫)(amazonリンク)
posted by alice-room at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスB】 | 更新情報をチェックする
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