ダ・ヴィンチ・コードで益々知名度が上がっているテンプル騎士団です。この番組内では思いっきりダ・ヴィンチ・コード寄りで、偏った説をメインにしてこういった仮説がある、あるいはこういった仮説もあると空虚な言葉遊びレベルの仮説が飛び交います(拍手)。
実は、私もこの番組で紹介されている説は、テンプル騎士団のいろんな本を読むと一度は必ず聞くような説ばかりで初めて聞いたような独創性のあるものはありません。と、同時にどれもこれも明確な根拠があるものではなく、断片的な証言や文書をつなぎ合わせてもっともらしく創作する、歴史絡みの本でしばしば見られる手法が前面に出ています。
まあ、面白いからいいんだけど・・・ネ! 私も読みましたが、「レンヌ=ル=シャトーの謎」で一躍話題になった血脈説をかなりもっともらしく説明するのには、正直苦笑してしまいました。
本の中では、もっと面白くて説得力もあったのですが、ナショナル・ジオグラフィックにかかると(時間的な制約もあるのでしょうが)ほとんど説明らしい説明もないままです。
いきなり(仮説の)映像からスタートし、散々もっともらしくその映像を見せた後で申し訳程度に「こういう説があるけど、今となっては確かめる術がありません」などというのは、歴史学を全否定するつもりかい?などと思ってしまいます。
こんなこと言う私の方がおとなげないですね。ナショナル・ジオグラフィックは教育番組でも国営放送でもない営利目的の組織がウケ(&金)狙いに作成しているエンターテイメントなわけですから、そういう意味ではこの番組そこそこ楽しめます。
【以下、ネタバレ含む】
テンプル騎士団自体の説明は、ビジュアルがあるのでやっぱり分かり易いし、興味深い。でもね、テンプル騎士団創設の由来やバフォメットの像崇拝やフランス王からの弾圧、フリーメイソンへのつながりなどは、あまりにも説明不足で知的好奇心をくすぐるまでにも辿りつかないカンジ。歴史学者というよりも作家さんやオカルティストやらが好きそうな根拠のない素敵な説を挙げるのはいいんだけど、もうちょっと説明をして欲しかった!勿論、立証しろとか無理なことは求めませんけどね。
聖杯についてもいろいろと述べているんだけど、真実らしさのある説よりも面白い説を優先して紹介しているので、あくまでも話半分として聞く(or見る)ものでしょう。
もっとも、私も先に本を読んだから、えらそうなこと言ってるだけで、最初にこの番組を見たら、きっとそうは思わなかったはず! 十分に楽しめると思います。勿論、私もなんだかんだ言ってもこういうノリは好きなので、存分に楽しみました(笑顔)。
皆さんもダ・ヴィンチ・コードを読んで、聖杯やらテンプル騎士団に興味を持たれたなら、見ておいて損はないでしょう。やっぱヴィジュアルの効果は絶大です!! で、見終わってから、どこまでがホントなの?っていう気持ちで本を読むと、かなり楽しいかと。
この番組については、見ておいた方がいいと思います。
関連ブログ
「テンプル騎士団の謎」レジーヌ ペルヌー創元社
「テンプル騎士団 」レジーヌ・ペルヌー 白水社
「十字軍」橋口 倫介 教育社
神秘的なテンプルマウントの人工物がダ・ヴィンチ・コードを惹起させる
「レンヌ=ル=シャトーの謎」 柏書房 感想1
「イエスの血統」ティム ウォレス=マーフィー, マリリン ホプキンス 青土社
「テンプル騎士団とフリーメーソン」三交社 感想1
ラベル:テンプル騎士団 ダ・ヴィンチ・コード
これって結構ショック。
別に沢山ここのをみたわけでもなく、気がつかなかったボケと言われればそれまでですが、実を言えばBBCの兄弟分で信用できるとこなんだと思ってました・・・
ちなみにナショナル・ジオグラフィックの日本語版は日経BPの資本が入っていますので、そういう点でもお金にはシビアかなあ~って。
でもBBCの方がはるかにいいと思います。良くも悪くもアメリカ的のような気がします。
DVD「聖書の謎を追え」がでました。
宣伝目的の無料DVDもらえますよ。
TBさせて頂きます。
見ました&見ました。ジオグラフィックのサイト。で、私も去年DVD請求してもらったんですよ~。
そしてとっても期待をそそるDVDが来たんです。そして明けてみると・・・。結構、ショックだったりします。う~ん、本当にそのまんまの予告編だけだったりします。bonejiveさんもあまり期待しすぎないほうがいいかもしれません。私は事前に期待し過ぎてしまい、かなりショックだったものですから・・・。
でも本編のDVDが見たくてしょうがなくなってしまいますね、ホント。商売上手で参りました。
ただはただなんですね~。
期待しないようにします。
今年もよろしくお願いいたします。
National GeographicのダヴィンチコードのDVDについては後ほどご報告します。
>National GeographicのダヴィンチコードのDVDについては後ほどご報告します。
あっ、是非是非、宜しくお願い致します(お辞儀)。楽しみです♪