フィリップ五世が、まだポワティエ伯であった頃、カルパントラから逃げ出した枢機卿たちを呼び集めた。枢機卿たちをリヨンのドミニコ会修道会に閉じ込め、彼らの身の安全を図る為であって決して虜にする為ではないと誓いながら、改めて教皇の選出に当らせたのだった。さすがに時代が違うが、一つの慣習にも歴史が付き纏う、善悪や好悪は別にして歴史を知らないと目の前の事が表層的にしか理解できなくなる恐れがあるなあ~と思いました。
しかしながら、彼らを掌中に収めるや鍵をかけて(その後、これは正当な習慣となるのであるが)閉じ込めてしまったばかりか、日一日と食べ物の量を減らしていって、彼らに一つの決断を下さるざるを得ないように仕向けたのだった。そして枢機卿一人一人に自分が王位に就いたときには支援してやる事を約束した。
やがて実際に玉座に昇ったとき、枢機卿たちはすでに二年に及ぶ捕囚の生活に疲れ、粗食の中でその場に一生閉じ込められてしまうのではないかと恐れて、すべてを受け入れてしまった。あの意地汚しめたちがペテロの座(教皇の位)へあの70歳を過ぎた矮小な人物を昇らせてしまう。
教養のある男で、モンペリエで法学を修め、パリでは医学を修めた。アヴィニヨンの司教としては神殿騎士団を壊滅されるためにありとあらゆる適切な(非道な企ての目的にそって、適切な、という意味だが)進言をフィリップ美王にした。
あと、これ文献が定かでないのだが、以前に女性の法王がいて儀式の最中に出産をしてしまったことがあり、それ以後、法王になるものは股間を露出させて穴の開いた椅子に座り、男性であることを確認される習慣が出来たという話を聞いた覚えがあるのですが…これは本当なのかな?あちこちの本で読んだ記憶があるのだが真偽は不明。
「コンクラーベ」と云う言葉は、ラテン語の「cum-clavis」すなわち、「鍵のかかった部屋」から来ているそうですね。どっかの新聞みたいに"根比べ"ではありません(笑)。
どうしてもこれに関連して浮かぶのは、ダン・ブラウンの「天使と悪魔」。なかなか強烈なストーリーを描いてますからねぇ~。あまりにもタイムリー過ぎるが・・・。また、ダン・ブラウンさん儲かってしまうんだろうね。
関連ブログ
法王を選出するコンクラーベ1
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世逝去
「天使と悪魔」ダン・ブラウン 角川書店
薔薇の名前(映画)
私自身も確かではありませんが・・・・
でも、偉大な人を亡くしたという虚脱感はありますね。旧教、新教、ユダヤ、イスラム、仏教とかに関わりなく、善い意味悪い意味全部含めて影響を与えた人だと思います。
日本では影響力はそんなに無かったみたいですが、諸外国ではかなりありましたね。
南米のほう、ブラジルでは9日間(もしかしたら7日間)にわたり喪にふすそうです。
そうそう、ちょっと不謹慎な話題かもしれませんが、女性法王というのは公式的に記録されていない昔々の話ですので、幾分伝説みたいになっていたと思います。いささかトンデモ本みたいなのじゃないと、出ていないかな?
常識の埒外の話なので、聞き流して頂ければ幸いです。