2006年12月13日

「絵解き中世のヨーロッパ」フランソワ イシェ 原書房

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う~ん、一見すると絵が綺麗に見えるのですが、冷静になってみると印刷自体はそれほど良い印刷とは思えないのですが・・・。値段からすると、もっとカラー印刷の品質を高めてくれてもいいように思う点がまず不満でした。

そして、個々の絵を用いながらの解説。アイデア自体は非常にいいと思ったのですが、説明があまりにも簡潔に過ぎて私的には全く不要。というか、個人的には無い方がはるかに嬉しかった。予め、一般読者を対象とうたっているので簡潔にした意図は分かるのだが、それにしてもあまりにも簡単にし過ぎ。読んでいると、ものすごくストレスが溜まってしまった。

単なる綺麗な絵本にしては、あまりにも高価だし、デザインブックとしては紙質や印刷の質に不満あり。また、中世に関する本として見るならば、本当に何にも知らない人以外には役不足。かなり中途半端な出来になっているように感じた。

アイデアはいいのでもっとなんとか出来なかったのかなあ~という思いで悔やまれる。この本もコストパフォーマンスから言うと、買えない本かと。なんか絵がついて綺麗な本だと最近やたら高い本が多いが、それに見合うだけの質がついてくるのか疑問に感じる本が多い。

たま~に死ぬほど高い本(一万円以上)でも、内容を考えれば速攻で買うべきものもあるが、滅多にないもんなあ~。面白い本が読みたいです(心からの叫び!!)。
【目次】
第1章 図像制作者たち
第2章 祈る人々
第3章 戦う人々
第4章 働く人々
第5章 象徴的な場
第6章 中世の大いなる恐怖
絵解き中世のヨーロッパ(amazonリンク)
ラベル:アート 中世 書評
posted by alice-room at 21:47| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史A】 | 更新情報をチェックする
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