2006年12月18日

「ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術」立花 隆 文藝春秋

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前回読んだものよりは、有用性で落ちると思う。前回の本との重複を踏まえつつも「序」の部分が一番私には役に立った。

前回と異なり、本書は書評部分が大部分を占める。ジャンルは広いがほとんどは十分に私の読書範囲である。宇宙関係や分子生物学関係等も基礎的な知識の必要がなくても読めるものを意図して選ばれているようで、おそらく読めるでしょう。

私も時間さえ許せば、情報論や宇宙関係、遺伝関係等の本をもっと&もっと読みたいのだが、現在の私の読書予定プライオリティではかなり低いので結果的にその分野を読めていないので、本書はそういう意味で好奇心をくすぐる書名も結構あった。

但し、本書で紹介されている書評自体は私の感想からすると納得のいかないものも多い。特に、最近私が関心を持っている分野の聖遺物に関する本やリン・ピクネット氏による本の書評は、立花氏が不案内のジャンル故に誤解しているのではないかと強く感じた。

それ以外にも多々あるが、当然読む人によって感想が変わるのは当然なことであり、他の人の書評を読むなら、この本の方がいいと思う。いささかひねたような私であっても、最低限数冊は本書の書評から読みたい、あるいは目を通しておくべきだなって思わされる本があったので決して無駄にはならないはず。
但し、くどいけど書評自体は大いに批判的な目で見るべきでしょう。著者自身もそうすべきことを述べられていますし、その為には自分ももっと勉強しなければいけないことをつくづく感じました。

そうそう、「捨てる技術」うんぬんの記事。情報の選別は必要であり、取捨選択は大切であるが、あくまでもそれを見分けるだけの能力があることが前提!だと私は思う。無意味に資料を溜め込んでおくのも能力があるとは思いませんが、価値の乏しいものを抱え込んで必要な情報を瞬時に探せないのも???と思う。

不要なものであってもあえて残しておくことで無限の可能性を担保するのも生物学的には有効な方法だと別な本で読んだ覚えがあるが、その点では立花氏の批判は妥当でしょう。おそらく。それ以前に内容がない本(「捨てる技術」)だったからなあ~。立ち読みしただけですが、速攻で私もゴミだと思ったもの。

捨てることもとっておくことも人間には可能だが、将来必要になりそう、あるいは基本的な資料として何かの際にきっと有用で後で再入手が困難だと思われる資料、それらを選んであえてストックしておくのが私のやり方だけど、これも難しいものがある。未だに法律書や経済学・統計学の理論書(名著中心)などは捨てていないが、邪魔なんだよねぇ~。英語でも文法書だけはしまってあるし・・・。データベース論やマーケティング論も残っている。でも、キリがないしなあ~。

ただ、これって昨今の企業が行ってきた効率的経営の話とダイレクトに結びつくんだよね。実力主義の美名の下に、実は企業の本当の付加価値たる各種ノウハウがインフォーマルなものほど、切り捨てられてしまい、薄っぺらい欧米的マネジメントが更に企業体質を弱体化していく最悪の循環が続いているのを知人からよく聞きます。

苦労して身に付けたもの以外のノウハウは、着実な財産として成長してなどいかないんですけどね・・・。効率化一辺倒では駄目なことは、修正資本主義でわかっているだろうに。基本は効率と非効率の絶妙なバランス感覚なんだけど、そこが理解されるのはやはり夢なのでしょうか? などということをふと思ったりする。
【目次】
序 宇宙・人類・書物

私の読書日記 1995.11~2001.2
宇宙樹、奇術、日本殲滅
オウム、ニュートン、世紀末芸術
官僚腐敗、聖骸布、アラキ
選民思想、穴倉酒場の狂気、道教文化
ハッカー、夢二、熊野信仰
尊厳死、渋沢龍彦、江戸学百科全書
複雑系、海の日本史、AV女優
ユナボマー、深海生物、男根信仰 他、

『「捨てる!」技術』を一刀両断する
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関連ブログ
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ラベル:書評
posted by alice-room at 01:48| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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