2007年01月16日

「Cathedral Of The Black Madonna」Jean Markale  Inner Traditions

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日本語で読めるシャルトル大聖堂の資料が減ってきたので、重い腰を上げて久しぶりに手を出した洋書。年明けてから配達されて、いざ、意気込んで読むとすっごいくだらない低レベルの本。正直泣けてきた。

amazonの商品の説明に学問的な密度はある読者には欲求不満にさせるかも?って書かれてたが、これかい、この事だったとは・・・。読んでから気がついたよ。あ~あ、ひどい(泣)。

最初の一章を読むと、著者個人の思い出やらなにやらシャルトル大聖堂と直接結びつくとは思えないゴミのような戯言(たわごと)で本当に一章全てが終わっているんですよ~。もう、唖然として絶句!

あまりにもタイトルに関係ない事ばかりで他の章も飛ばし読みしつつ内容を確認すると、余談というか本来、この本に期待されるシャルトル大聖堂自体に関する内容以外のことばかりで全然資料として使えない。エッセイ以下のレベル。この人本当にソルボンヌでケルト研究を教えていたのか、はなはだ疑問に感じます。

あちこち読んでいると時々、ケルトに遡った話が出てくるのですが、そんなの『黒い聖母』に関する本を読んでるとどんな本にでも出てくる基本中の基本レベルで正直失望を隠せない。

特に核心部分である「黒い聖母」の章でさえ、もう吐いて捨てるほど聞いたようなありきたりな説を不十分な説明なままで典拠も無しに場当たり的に説明されても勘弁してよと言いたくなります。もう他の章を読む気力も失せました。

後半部分のドルイドのミステリ関係の章は、どう考えても内容なさそうだし、その部分は結局読まないままで断念しています。なんかねぇ~わざわざ苦労して洋書を読む必要がありませんでした。

日本語ではるかに使える資料(例:馬杉氏の本とか)がたくさんありますので本書を読むのは時間の無駄だと思います。でもねぇ~洋書って結局、自分で読んでみないと使えるかどうか判断できないから・・・とっても困る。値段も高いのが多いしさあ~(愚痴愚痴)。
【contents】
Part1 THE SITE
1The Entrance to the Labyrinth
2The Vibrating stories
3Chartres over the Course of History

Part2 THE VIRGIN'S GREAT SHADOW
4The Mother of God
5Worship of the Virgin
6The Black Madonna

Part3 THE MYSTERY OF THE DRUIDS
7The Forest of the Carnutes
8Gargantua's Itinerary
9Our Lady of Under Ground
10The Virgin of the Druids
Cathedral Of The Black Madonna: The Druids And The Mysteries Of Chartres(amazonリンク)

関連ブログ
「シャルトル大聖堂」馬杉 宗夫 八坂書房
「祈りの大聖堂シャルトル」小川国夫、菅井日人 講談社
「シャルトル 大聖堂案内」ウーベ出版社
posted by alice-room at 22:28| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 建築】 | 更新情報をチェックする
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