2007年01月24日

「パプリカ」筒井 康隆 中央公論社

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映画を見る前に購入し、映画を見た後に読みました。

映画は映画でそこそこ良かったですが、やはり小説には映画とは全く異なる魅力があります。設定は共通するものがあるものの、映画とは別物として考えた方がいいように感じました。

映画では不明であった登場人物それぞれの人間関係やそれぞれの置かれた社会的状況などが詳細に説明され、人物相互がある意味必然性を持って物語を形作っていることが分かります。

また、夢と現実が融合し、混沌としていく過程は、なんといってもあの筒井氏の描写力でよく分からないままに切迫感と現実感があり、とっても迫力があります。

どうしても映画の映像(と音楽)があって、小説を読む私の頭の中にそれが侵食してくる感じでうまく表現できませんが、夢を題材にしながら、そういう世界があって欲しいという夢を叶える小説であるようにも感じました。

夢系のお話が好きな方、読んでおいて損は無い作品でしょう♪

余談ですが・・・。夢探偵パプリカとの二役を演じる千葉女史ですが、小説では分別のある大人過ぎてちょっとねぇ~。個人的には、もうちょい潔癖そうな映画の千葉女史の方が好みかも?

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ラベル:SF 書評
posted by alice-room at 23:03| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする
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