「神保町の虫」池谷 伊佐夫 東京書籍

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それこそ星の数ほどある(?)ようにも思える古書に関する本であり、舞台を神保町に限定しているのもお約束である。

古書の世界にまつわるとりとめもない話がエッセイ風につづられていくが、短冊(=値段やタイトルが書かれて本につけられたもの)やパフラフィン紙のことなど古書店に足繁く通う者にとっては知っておいて損はない話もある。

よくあるタイプの本ではあるが、全体としてバランスがいい感じでちょこっと目を通す時にはいいかもしれない。古書店主による本を買う客と買わない客というのも、少しだけ納得したりね。先週末もちょうど、神田をうろついて東京古書会館の書窓展を覗いていたりする私には、普段の自分の行動と照らし合わせて、う~ん私はどう見えているのかな?とちょっと思ったりしました。

よくも悪くも自分は自分と思っている私としては、まあ、あまり気にしないんですけどね。だって、古書店で本を見ると必ず手がほこりで汚れるからねぇ~。絶対に汚れやすいものだけは身に付けていかないようにしています。古書店巡りの後は、トイレで手を洗うし、買ってきた本もアルコール消毒(カビには効果ないそうですが)ぐらいはしておくもんね。

そういえば、本書で他の本と違うところとしては、東京古書会館での即売展のことが紹介されていました。あまり書かれているのを読んだことがないので珍しいかも? 

それと各古書店内の透視図のようなものがあって、それぞれの書店のどの辺りにどういった本が置かれているのか、なんてことがイラストで立体的に説明されていて非常に分かり易いと思いました。

もっとも私も頻繁に行くからだいたい知っているので、ああ、そういえばあの店はこんなだったかな?なんて確認しながら眺めていましたが、初めて神保町に行く人には、すごく役に立つかもしれません。なんせ、それぞれに得意な専門分野を持った古書店が集まり、本屋の中のそれぞれの棚もいろいろなジャンルで分かれているのだから、いきなり神保町でお目当てのジャンルの本を探すのはちょっと大変かもしれないですし。

それ以上に、掘り出し物の本は逆にそのお店の専門でないジャンルである場合が多いわけで、となると、あえていろいろな古書店の均一台とかを覗く必要もあり、大変だったりします。

余談ですが、私もたまたま覗いた店で連れが見つけた時祷書を見たら、あまりに好みで気に入ってしまい、思わず購入すべきか否かで3日も悩んでいました。値段が2万円弱でちょっと辛いよねぇ~。旅行行かなきゃすぐ買えるけど、年末から今月までで2回も草津行ったり、熱海に行ったりしてたから・・・金欠だし。それ以上にいろいろと諸事情があったりする・・・(涙&涙&涙)。

まあ、まずは相場を調べようと土曜以来連休中は、amazonのUKやアメリアのサイトでの価格調べや、googleでその古書の書誌情報などをずっと調べていました。(我ながら、暇な人だ(苦笑))

でも、そのかいあってようやくネット上で見つけて購入しました。海外発送だから、届くのは来月頭になってしまうのですが、古書店で見た価格の10分の1で買えたかも? でも、手にとるまでは本当に自分が見たものと同一物か分からないんですよ~。

何故かというと今から何十年も前の本で、しかも出版された版がいくつもあり、装丁も異なるようで特定できなかったりする。ずっと慣れない英語のサイトばかり調べていてだいぶ勉強になったけど、実際に届くまではなんともいえないんですよねぇ~???

書名は同一でも安易にISBNコードで特定するわけにはいかない事情があって、大変苦労しています。以前の黄金伝説以来かな?こういうのは。

と、長々とした余談は置いといて。本書の内容であと特筆すべきは実際に古書店を開いて独立開業をする際に参考になるような、開業案内が書かれています。私は、趣味で古書を楽しみたいのでビジネスとしては興味がありませんが、純粋な好奇心から読んで面白かったです。ただ、あまりに参入障壁が低くなったビジネスですし、大変そうですけどね。

これから神田神保町に行く方、暇つぶしに読むといいかも?

話は変わりますが、今週来週は池袋のサンシャインと西武で古書市があったりする。うちには両方の目録が届いたけど、さて初日に駆けつけるか否か? 暇な人が(私か?)昼間からどこからか湧いてきて群がり、清算が混むから嫌なんだけど、初日の方がいい本ありそうだしなあ・・・? 悩むなあ~。

すみません。更に神保町巡りをしていたときの件で余談。
忘れないようにここにメモしておこうっと。以前、数百円で購入した澁澤氏の署名入りの本。全く同じものが某書店で数万円で売られていました。今、澁澤氏の人気が落ちていてそれを考えるとかなりの強気の価格設定だと思いますが、思わず自分が持っているのと同じものが高くて嬉しかったりする♪ こういうものがあるので古書店巡りは止められなかったりする。阿部先生の謹呈サインのはさんであった本もあったしね。

そういえば、書窓展では100年ぐらい前の聖書で実にお洒落な書票が貼ってある本が200円とか300円で売られていた。あまりに安いし、書票が綺麗で買おうかどうか迷ったが、その時は買わなかったんだけど、買うべきだったかな??? 書票好きなら、それだけで欲しくなるかもしれない。

神保町の虫―新東京古書店グラフィティ(amazonリンク)

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この記事へのコメント

  • seedsbook

    あの、例の澁澤龍彦の署名本ですね。
    そういうのってなんとなく嬉しいものですよね。
    相変わらず本は増えて付けていますね?
    2007年02月15日 00:34
  • alice-room

    はい、そうです。まさにそれです。売る気はなくてもなんか嬉しいですよね♪ 自分でそれを見出した感じは宝物を掘り当てた気分でしょうか?(ニコニコ)

    >相変わらず本は増えて付けていますね?
    こちらは残念ながら、その通りです。できるだけ読み終わったら人にあげてるのですが、それぞれ好みもありますし、迷惑をかけてもいけないですし、難しいです。
    それ以上に、全集物が古書店で売れないせいか、立派な内容なのに二束三文で売られていてついつい買ってしまいます。読み終わっても処分に困り、部屋が傾きそうで相変わらず心配の日々です(涙)。
    2007年02月15日 20:50
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