
まさに図書館にあった本で、図書館の本購入予算や実際に図書購入方法など、興味深い事柄が数多く載っています。本書に書かれていた項目をざっと箇条書きにしてみると・・・。
・図書館の職員の採用、人事
・図書購入予算と貸し出し数との関係
・実際の購入方法(←図書館用の独自ルートがあることは初めて知りました)
・図書館の職員の日常的な仕事
・他の図書館と連携した本の貸し借りの仕組み
・本の盗難、雑誌の切り抜き被害
・図書館の会館時間や休日
・人気のある新作本の複本(=複数購入した本)の必要性とその後の処理
・不要本の処理方法・・・廃棄やリサイクルとして住民に解放
・寄贈本の受け入れ
などなど、分かっていると更に利用しやすくなることも多く、図書館をよく利用する向きには役立つかも? と同時にその素晴らしい長所と、お役所故の限界とが見え隠れするのでいささか複雑な気持ちにもなります。
私個人の場合、できる限り図書館を利用したいのですが、普通に働いているとなかなか難しいですね。図書館の一番の利点は、倹約以上に読み終わった本は返却するから、本が部屋の空間を占拠しないことが最大ポイントだと思うのですが、わざわざ休日の一日を図書館に当てるのはもったいないんですよねぇ~。
基本的に職場近くの図書館で昼休みに食事時間を削って利用するか、定時で帰れるときに図書館に寄ってから駅に向かうかしか、ないんですよねぇ~。土日は外出してるか、家で寝ていたいし。
あと最近は本屋で探しても読みたい本が置いてない場合が非常に多い。すぐ絶版になるし、結局ネットで検索して買わないと入手できず、読めない場合が多いのが実に辛い。
その結果、amazonや古書店のサイトを昼休み中、検索し、注文しておいて自宅で本を受け取って電車内で読む。このパターンが一般的だったりする。で、読み終わって使えると思えば、蔵書にするが、不要だと思えば、友人に譲るか、宛てがなければ、古書店に売ったりすることになる。幸い、マニアックな本が多いのでそこそこ売れれば、それはすぐに次の本購入代に消えるというサイクルを繰り返している。
なんだかなあ~?
ただ、今は時間がかなりあるので図書館から借りて読んでる本も多い。うちのブログの3割ぐらいはそうかな? 購入して読むのも結構あるが、その大部分は古書店経由が多い。新刊の半額だから、単純に二倍買えるのと、普通の本屋で扱っていない本が多いので結局古書店しか置いてなかったりする。困ったものだが、古書店巡り自体はそれ自体楽しいのでいいだが、図書館にもう少し本があると嬉しいな♪
良く言われるが、図書館に並ぶ本を見ているとその町の文化レベル
が分かるというのは真実だと思う。個人の本棚にある書名を見るとその人の人格も伺えるのと同様、図書館というのは実に興味深い。
大きな都市にある図書館で蔵書数があっても、収集内容から私的にはあまり使えないと感じるところがある一方で、蔵書数の割りに(借りる人がいないのではと、おせっかいながら心配してしまうような)マニアっぽいのを多く集めているところがあり、図書館をうろつくだけでも楽しかったりする。
これは街中の本屋でも言える。八重洲ブックセンターは、ある意味良識的なバランスの良い品揃えだと思うが、これという本を探してもほとんどない。神田の三省堂もどちらかというと、この類であろう。
逆に西武のリブロ(池袋)は、以前はかなり趣味志向の強い品揃えで、普通では置かないキワモノっぽいものや実に売れなさそうな、高価だけどいいものを置いていたが、会社が傾き、アート事業からの撤退等のあとは、実につまらない品揃えになった。単純に売れる本を並べるという効率至上主義にここも陥ったようだ。
ジュンク堂は、確かに大きくて数はあるが、どうにもセンスがない。取り扱い数があるので丹念に探すと欲しい資料を見つけることもあるのだが、ただ数があるのでたまたまそういった資料もあったというレベルで内容が分かって意図的に揃えているのではないのが、嫌い。
とまあ、好き勝手なことを書き連ねたが、職場の近くに夜遅くまでやっていてセンスのいい本がたくさんある図書館があれば一番幸せなのだけれど・・・。そううまくは行きませんね。
図書館の内側での苦労をこの本で知ると、そう思いました。あっ!関係ないけど、今日から西武で古書市始まった。行きたいなあ~。
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