事前に送られたきていた目録には目を通してあったが、予約をしてまで買いたいものもないのでチェックをするに留め、実物を見てからにしようと思っていた。結論的には、事前に気にしていた本はわざわざ高い値段で買うほどのこともなく、浪費しないで済んで良かった!
その代わりに予想外のものに散財することになる・・・それは・・・?
戦前の絵葉書だった。最近、ヤフオクや古書店で見掛ける古い絵葉書はみな結構な値段がする。普通に美術展に行っても一枚120円とかざらにするからか、古くて汚れた何十年も前のものがモノによると一枚千円以上したりするので困りものだ。
何故、困るか? それは自分も欲しいからだったりする。逆に言えば、自分の欲しくないブランド物のバックがいくら高くても気にならないが、自分が買いたいものは安くないと困るのだ(身勝手な理屈ではあるが)。
いつも高いので興味はあるけど、買わない(買えない)できたのが、今回の古書市では1枚200円とそれでも買える値段であった為、俄然やる気を出して何百枚の絵葉書と格闘し始めることになった。
正直言って、こんなものがあるのか!と驚いたり、勉強になるような絵葉書がいろいろあったのだが、ひたすら何百枚の絵葉書を漁っていて異様に疲れてしまうこととなった。
但し、それなりに収穫もあったのでせっかくだし、以下に紹介する。

大連奥町の満人劇場宏済大舞臺。昭和16年。

(大連)中華民の雑踏せる小崗子大街。昭和15年。

大連若狭町の大連劇場。

支那事変 南京戦線~黒煙天に冲す。南京南門大街の猛火。

満州国に薫る 趣味の新京。8枚つづりの絵葉書集。中身もなかなか面白いが一応、表紙だけ。

大戦艦 比叡 27500噸(トン)。

ローマ。恐らく(?)コロッセウムでキリスト教徒をライオンに食べさせているところの想像図。

軍港に入った艦隊。村上松次郎画。
実は、何故か(妖怪で有名な)井上円了氏が写っている絵葉書まであったが断念した。本当はこれら以外にも興味深くて欲しいものが無数にあったのが、それでも最初に買おうと思ったうちの四分の一か五分の一に絞って購入したのである。
個人的には、昔の外国の風景や建物なども欲しくてしかたなかったのだが、実際キリがないのと、購入したら結局見ないで収納場所に困る姿が浮かんだので泣く泣く諦めた。
ただでさえ、絵葉書が好きでいろいろと集めているのでそれだけでファイルが何個にもなり、今も持て余し気味だから仕方ないだろう。ただ、今までこういうのはあまり持っていなかったので嬉しかったりする。
特に戦争中のものは、今は存在しない幻の国(満州帝国)の一瞬の時を切り取ったものである為、否が応でも歴史を強く感じさせて感慨深い。
今回は絵葉書だけで疲れ果て、本はあまり力を入れて見なかったし、期待もしていなかっただけど、思わぬ物も見つけた。
「マグダラの古文書」である。絶版になっていて、たまに見かけてもちょっとした値段だったので、いっそのこと洋書で読もうかと思いつつ、買うのを忘れていた本だった。購入して何故、なかなか手に入らなかったのかが分かった。あのつぶれてしまったサンリオ出版だったのである(納得!)。
さて、ダ・ヴィンチ・コードのブームは終わったが、マグダラのマリアへの興味は尽きない。ゆっくりと楽しんで読みたいと思う。でも、探していないのに何故か、この本が目に入ってきたのは不思議な縁を感じる。
こういうのが古書市に足を運ぶ価値なのかもしれない?
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