2007年02月18日

「第三閲覧室」紀田 順一郎 新潮社

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手元に積んでた本があらかた読み終わったので、部屋の中を少しだけ探してみたら、発見された未読の本達!

その中でも先日古書市でも見かけ、ふと思い出した本書のタイトルをたまたま今回部屋で再発見したのでついにようやく読むことになりました(笑)。

古書に関する愛情と博識さで、面白く勉強になる小説をよく書かれている紀田氏の本ですが、本書についての感想は、残念ながら月並みかな?としか言えないような気がします。

というか、(確かに私には知らないことばかりなのですが)古書に関する知的好奇心を満足させるほどのものではなく、説明を聞いてもああ、そうなの?っていうぐらいで、古書関連というプレミア無しに、単なる小説という観点でしか評価できない小説だと思います。逆に小説として読んだ限りでは、あまり面白いと思えません。探偵役が今回は不在ですし、創業者(企業だけではなく、どんな分野にも当てはまりますが)にありがちな会社資産の私的流用とか背景的なものもつまらないです。

もっともそうでもしないと今の日本で稀稿本に自由にお金を使える存在が設定できず、小説が成り立たないのかもしれませんが、大学の創始者で学校の図書費用をインキュナブラや稀稿本に使うというのも、格別インパクトがあるわけでもなく、その設定自体が今回のストーリーで効果的な役割をしているのでもないので、つまらなかったりします。

ざっと粗筋を書くと。
学長の肝いりで、なかば職権乱用の呈をしながら、存在する大学の
第三閲覧室。稀稿本の宝庫でありながら、誰にも利用できない、利用させない場所であるが、その場所で一人の女性職員が事故死をする。しかし、その死には不審なところがあり、事故死か他殺かを巡る争いが・・・。そして、その死の背後で何かしらの関連を伺わせる世界に一冊しかないという幻の詩集の存在。事件の謎を解いていく過程で暴かれる詩集の秘密とは?

う~ん、もうちょいと何か謎かけというかミステリーが欲しかった。登場してくる古書店もその存在意義があまり無かったし、つ~か今回に限り、実質不要。

まあ、今まで読まないでいた私の勘は正解だったようです。

第三閲覧室(amazonリンク)


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ラベル:古書 小説 書評
posted by alice-room at 20:35| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする
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