奇術師の王にして、興行師でもあり、悪しき神を祀る神官でもある人物が率いる一座。この世のものとも思われない素晴らしい舞台を見せてくれる反面、その代償は想像もしないほど高くつく。
その一座で操り人形同然に使役される美貌の若者に恋する女奴隷。熱狂的な恋がもたらすなんとも不思議な物語というのが本書のストーリーとなります。
確かにファンタジーなんだけど、他の作品と比べるとちょっとパワー不足かな?読者を怪しくも魅力的なこの世ならぬ世界に惹き付けてやまないだけの魅力が本書にはないように思います。う~ん、残念! 盛り上がりもないし、どの登場人物にも入れ込めない感じがしました。
唯一、興味を持てたのは、魔女が使う魔法で過去の事実に対する認識を変えることで未来の姿を変えてしまうこと。詳しく話すと、つまらなくなるのでこれ以上、触れませんが、もし、本書を読むなら是非、その部分には意識してみると面白いかも?
う~ん、本当に読み応えのあるファンタジーも読んでみたいなあ~。
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