
西尾氏の本を読むなら、普通まずはこの本から読み始めるべき一冊
です、たぶん。私は紆余曲折して他の本から読み始めたのですが・・・。
本書の感想としては、最初はイマイチで西尾氏の作品にしてはノリもあんまり・・・と思っていたのですが、読んでいる間に少しづつテンションが上がってきますネ! こんなことを言っては、大変失礼だと思いますが、まさかラノベでクレチェマーに出会えるとは思いませんでした(満面の笑み:高校生の時に読んで以来で久しぶりぃ~)。個人的には、それだけでも喜んじゃうところですが、ゲーム論や大数の法則とかも懐かし~い。ガッコで保険論とか、意思決定論とかでやったのを思い出しちゃいましたよ~(笑顔)。
まあ、そんなことはオマケでしかありませんが、私っていささか精神的に病んだ人が好きなもんで、天才っぽい人とか紙一重系も好きだったりします。天才にはあったことないけど・・・ね(どいつも秀才レベル)。
本書には、いささか頭のネジがぶっ飛びかかった天才もどきの人達がいて、なかなかに素敵♪ 天才をお金持ちが孤島に集めたら、そりゃ殺人も起きるでしょう。推理物の基本中の基本です。首がない死体もお約束ですが、それらを超越して西尾氏の作品は面白いと思う。
私の個人的な嗜好としては、プロットよりも文体、即ちスタイル至上主義なもんでトリック系には興味ないんですよ~。勿論、本書だけでなく、西尾氏の作品はトリック、プロット共にしっかりしていますけどね。それら以上に独特のスタイルを既に確立していると思います。だから、西尾氏の作品を好きな人はどの作品を買っても、楽しめるんでしょうね。
本書の場合も、しっかりと最後の最後までいい意味で謎が引っ張られ、一つ謎を解くと、さらに謎が生まれていくという正統派でありながら、陳腐にならずに面白い!!
あとね、哀川さん出ないのかなあ~と心配しましたが、ちゃんと出てきます。安心して読みましょう。この戯言シリーズですが、何が何でも一巻から読みましょう。ただでさえ謎が多いのですが、順番に読まないとついていけない本、それがこのシリーズだと思います。じゃないと訳が分からず、辛い思いをします(実際にそうだったし)。これ、読んでイイと思いますよ~。シリーズの続編が実に楽しみ♪
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僕が、最初この本を読んだとき、哀川さんは、名前だけしか出てこないので、何となく男だと思っていたところ、実は女だったとわかり、ちょっと吃驚しました。(笑)某財閥令嬢が、あまりにも「哀川さん、哀川さん」と言うので、そう思い込んだようです。(苦笑)
次の2巻目でやっと普通の流れに乗れそうです。
おっしゃられるように、西尾さんの作品は本当に面白いと思います!! そういうのアリかよ~と思いつつもやっぱりアリの世界に惹き込まれてしまう感じでしょうか?
日常の切り取り方というか、鋭いんですよねぇ~。早く次の作品が読みたくて困りますね♪