ラファエロの未発見の新作が見つかった!、先日もそんなような記事を見たけれど、あれもオークションにかかってたっけ?
まさにそんな可能性としてはありそうな話を主題にした小説です。
犯人を見つけるというではありませんが、謎を解いていくいうスタイルの非常にオーソドックスな感じの小説です。
美大の学生がイタリアの古い教会で忍び込んで軽犯罪で捕まるのですが、その学生がここにラファエロの知られざる作品があったはずだと騒ぎ出し、それがきっかけになって物語が進展していきます。
イタリアの美術犯罪専門の組織がその捜査を担当し、二転三転しつつ、最後には・・・・。
ダ・ヴィンチ・コードや昨今のジェット・コースター的にストーリーが進むノリノリな緊迫感はありませんが、淡々と謎解きがされていく小説です。
作者があのゲッティ美術館の理事だったかな?
専門はメディア関係でアートは専門外のようですが、一応はその業界のことを知っている(?)人なので、説明もそれなりにもっともらしい解説で、それはそれとして読める小説となっています。
お薦めってほどではありませんが、ラファエロとかアート関係がお好きな人なら、軽く読めて悪くないかもしれません。
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