
絵柄的には悪魔が出る以上、残酷な場面が多々あるものの、それだけでは終わりません。根底には人間愛や誠実さといったヒューマニズムあふれる精神的美徳がある一方で、現実世界において悩み、焦燥し、時として道を誤るとか非常に人間的なドラマが繰り広げられ、大人が十二分に味わえる深みのある作品になっています。
悪役が本当に嫌な奴で、キャラが立ってます。当然、悪魔と契約しているような連中で一癖も二癖もある曲者なんですが、彼らの悪逆非道ぶりに怒りを覚えながら、最終的に勧善懲悪パターンで決着がつくのは爽快です。もっとも、話によっては解決しても、重い余韻が漂うものもありますが・・・。
黒魔術や異端審問とかに関心がありつつも、悪い奴なんて死んだっていいんだい!っていう極端な正義感を持つ人なら、必ず楽しめますよ~。
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