調査と称して、かなり適当に取材している様が書かれています。グラハム・ハンコックの「神の刻印」のノリですが、あちらは読んでいて面白いうえに、そんな話が実在するの~と思うような事実としての知識も紹介してくれて知的好奇心をそそる面があるのに対し、本書には、しょうもない旅の話以外に面白いと思う知識が全然紹介されない。私には読んでいて苦痛としか思えなくなりました。悲しい。
キリスト教徒なら、誰でもが知っていて、少なからず関心を覚えるであろうテーマを選びつつ、ここまで何にも意味がないのも失笑を禁じえない。黄金伝説でも読んでたほうがはるかにマシ。エチオピアに伝わる「ケブラ・ナガスト」もお約束として出てくるものも、もっと掘り下げないの~?としか言いようがない。東方の三博士、しかり。
私的には時間の無駄でしかない本でした。半分くらいは、まともに読んで残りは、飛ばし読みでチェックしたが、やはり読むに値するものを見出せませんでした。あ~あ、もっとシバの女王について知りたいなあ~。
【目次】シバの女王―砂に埋もれた古代王国の謎(amazonリンク)
1 シバの女王とその伝説
2 ソロモンとシバを聖地に求めて
3 砂漠のオアシスに意外なシバ
4 香と香辛料の地への冒険の旅
5 シバの女王の権力と支配を明らかにする旅
エピローグ シバの墓
関連ブログ
「神の刻印」グラハム・ハンコック著 凱風社
「聖母マリア」 竹下節子著 講談社選書メチエ 覚書
「エチオピア王国誌」アルヴァレス 岩波書店
「黄金伝説2」ヤコブス・デ・ウォラギネ 人文書院