2015年01月25日

「自己啓発病」社会 宮崎 学 祥伝社

まあねぇ~勝間さんとかを神とあがめちゃうような風潮も終わりを告げて、逆にこういった自己啓発批判本が出るようになると、ブームも冷めてきたのかなあ~と思って、手に取った本です。

自己啓発ブームに対してアンチ・テーゼのようなフリしながら、ちゃっかりその手の読者層に自書を売る二番煎じというか柳の下の二匹目のドジョウだったりするの分かってて読む私のようなカモもいるわけですし、著者と出版社の狙い通りですね(苦笑)。

さて、自己啓発のブームになり、その筋の方達の原典というか原点とも言えるようなスマイルズの「自助論」。それが正しく理解されずに歪曲されて都合の良い解釈をされている。

その辺の説明や翻訳本それぞれの差異についての説明は勉強になりました。
ただ、著者自身をあまり信用していないのでそういった視点があることを踏まえて、原著を読んでみようかな?って気になってます。アメリカのkindleとかで無料で読めると思うし・・・。

一見すると、批判的精神に富んでいて興味深いことが書かれているのですが、読んでいくと段々ある種の匂いを感じる方向性になっていきます。

「自己啓発」を契機にそれを求める社会病理の考察(と著者は思っていますが、勝手な妄想レベル)らしきものを書いているのですが、それが小泉元首相批判とか竹中批判へと至ると相当、おかしいぞ、この論理って気付きます。

そして著者の経歴を読むと、左翼崩れさんなのですね~。
そして、左翼系から出版業界へという古くてよくある流れに乗った方でした。

労働者とか、その辺の概念の取り扱い方や政府に対する敵視というか偏見、マジ、パネッ
~っす!

そして、あちこち批判する際に自分の都合の良い箇所を都合の良い解釈で例証するのは本書自体がその批判する自己啓発と全く同じで、気付いてしまうと失笑を禁じえなかったりする。

例えば、本書の中で触れられてる中世で労働が卑しいものというのはねぇ~。
勿論、そういう考え方あったんだけれど、ベネディクト派会則とかああいうご自分の説明に都合の悪いのは無視しちゃったりするのは、自己啓発の信奉者がやってることと同列でしょ。

個別に探し出して列挙する暇も熱意もありませんが、流行の風潮に乗っかって、自著を売り、ついでに自分がずっと持ち続けてきた思いと絡めて、自己主張にすりかえちゃうあたりが少々嫌らしいかもしれません。

まあ、本書を読んでいる時点で終わりなんですけどね。私も。
原著を読もうかな?っていう気になっただけでも価値が無くはなかったかな?

少なくとも無職になっても社会批判や反政府的にはならなかったなあ~私は。
相互扶助も否定しませんが、自分で出来ることをまず、やればと思う。
嫌ならもっと良い仕事、環境、国でも何でも自分で選んで、そこに向かっていけばいい。
誰かが何もかも寝ている間にやってくれる、妖精さんや小人さんなんて、信じてはいけないと思いますね。私なら・・・。
【目次】
1 「セルフヘルプ」という病
2 ゆがめられた『自助論』
3 自助と互助と共助
4 「勤勉」と「成功」の終わり
「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 (祥伝社黄金文庫)(amazonリンク)
posted by alice-room at 03:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスB】 | 更新情報をチェックする
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