出版社も大学だし、著者も若かった頃のものなので正直、内容もまだまだ薄っぺらで青い感じがしてならない。
何の役にも立たない、ただひたすら自己満足で自己完結的、自己充足的な読書生活を目指し、それを望む私には余計なおせっかいのようなアドバイスの本にしか見えないが、まあ、こういうのもありかもしれない。
そうそう、本書で初めて知った単語「淫書」。
猥褻とか淫らなとか、そういう系の本ではない。勿論。
「書に淫する」
会社に勤めていては、本が読めないからという理由で会社を辞めた立花氏にその点だけは、大いに共感を覚えた点をふと思い出した。
体系的な読書、全集の読破、年間の読書計画等々。
申し訳ないがそんな読書は私は嫌だし、嫌いだな。
というか手当たり次第にひたすら濫読。
興味を持ったら、その著者、テーマ、企画、参考文献、関連資料等をひたすら追い求めて、結果的にある点で体系的・網羅的になるのは良いが、それを最初から企図するのは、個人の趣味的読書としてはあんか違うような気がしてならない。
もっとも・・・著者が若者に勧めているのは、そもそも趣味的読書ではなくて、読書を通した人生への有意義な指針的なものなんだろうねぇ~。
まあ、どうでもいい感じの本でした。
紀田氏の著作としては、個人的には外れですね。
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