2007年05月11日

「ライフ人間世界史(7)宗教改革」タイムライフインターナショナル出版事業部

大判シリーズ物の中の一冊。大変大きくて色鮮やかな図版が豊富に入っているのが特徴。ビジュアル面に重点が置かれている。解説は、当時の学問水準に応じて標準的なものだと思う。

但し、現在の宗教改革に関する本で知り得た知識から言うと、いくつかの間違いがあるし、歴史的な結果に対する原因の重要度評価もずいぶんと異なる。もっともこれは40年前であることを考えれば、止むを得ないところだろう。印刷術の宗教改革に果たした役割の評価が低いのも同様だ。同時に、印刷術自体への言及も表面的に過ぎてポイントが押さえきれていない。

しかしながら、たくさんの図版の価値はそれらを補ってあまりある。木版画などもたくさん取り込まれているので私などは、この本から切り抜いてしまおうかと頭を悩ませている。愛書家の敵対的行為ではあるが、あまりにもたいぶな本で重いし、邪魔だし困っている。

だってブックオフで100円で買ったけど、買わなきゃつぶされていただろうしなあ~。もったいない。せめて使える図版だけでも切り取ってファイリングすべきか、考え中。

文章には、ほとんど価値無いからなあ~。本が立派で状態も良いだけに、切り刻んで処分するのも抵抗があるが、新しく買った本が置けないし、輸入してまで買った本が増えていくのにどうするんだか???

はあ~気が重い日々です。
【目次】
1苦しみ多き時代 
  農民の生活
2改革者ルターの登場 
  精神の画家デューラー
3抗議する者たち
  新興成金階級
4目ざめたヨーロッパ
  華やかなエリザベス時代
5”反宗教改革”
  カトリックの反撃
6文学における革命
  印刷術の登場
7不毛の美術界
  過渡期の建築様式
8宗教改革の成果
  ルターの遺産
ライフ人間世界史〈第7〉宗教改革(amazonリンク)

関連ブログ
「宗教改革の真実」永田 諒一 講談社
「グーテンベルクの時代」ジョン マン 原書房
「ルターの首引き猫」森田安一 山川出版社
「世界の名著23 ルター」松田智雄編 中央公論社
プランタン=モレトゥス博物館展カタログ~メモ
「イグナチオとイエズス会」フランシス トムソン 講談社
posted by alice-room at 19:14| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック