2015年07月09日

「居酒屋礼讃」森下 賢一 筑摩書房

ひたすら著者が好き勝手なことを書き散らしたまさに売文というか、チラ裏的なエッセイもどきの食べ歩き本も多い中、本書はきわめて真面目な正統派な居酒屋本でした。

日本の居酒屋や酒、肴に関する歴史や雑学的な知っていて為になる知識から、役に立つかは不明ながらも大変興味深いお話が書かれています。

しかも内容は日本に留まらず、著者が海外勤務が長くてあちこちさまよっていたこともあり、世界中の酒や肴、酒場の話で実に楽しい♪

BARやPUBなんかは私も旅行中はよく利用していたのですが、本書に書かれている内容はなるほどねぇ~と自分の経験や体験からも納得しちゃうようなものも多く、読んでいてこれまた楽しい♪

歴史や薀蓄話だけではなく、首都圏については実際に著者が体験したさ酒場を何軒か挙げて紹介されているが、この辺も非常にそそられて実際に今度は自分も行ってみようかな?という気持ちにさせられます(笑顔)。

ただね、この手の本を読むとどこも書いているのと同じ店になってしまっているのは正直残念!
実際にその店はいいのかもしれませんが、誰が紹介しても同じ店ってちょっとどうなんでしょうね?

本書に出ているお店の何件かは知っているし、自分も何度か行ったことのある店も出ていたりする一方、本書でも他の本でもしばしばよく紹介されているにもかかわらず、自分が行った時には酒も肴もイマイチで値段も到底安いとかリーズナブルとは言い難く、二度と行かないと思った店も普通に紹介されている???

なんだかねぇ~?

同じ店でもまあ、その時によって変わるからなんとも言えませんが、一期一会ってのはこういうのでもありますからねぇ~。一度駄目だったところに二度目に行って良かったことなんて、まず自分の経験では一度も無かったような・・・・。

逆に良かった店が駄目になったことは数知れず・・・・(涙)。

本は面白いけれど、お店の紹介はその人の相性もあるし、ある程度は割り引いて受け取るべきなんでしょうね。個人的には大したことないっていうか、下手したらチェーン店以下に感じたお店も出てました。

美味しくない、量が少ない、値段はそれなりにしてる・・・とかね。

さてあさってか、久しぶりにホルモンとかを楽しめるお店に行けます!!
口開け一寸前から、待ってないとすぐいっぽいになるからなあ~。
今週はこの手の古典酒場の本ばかり読んでいたので、すっごく楽しみです♪
明日なんて、仕事なくなるといいのに・・・・ね。
 【目次】
第1章 居酒屋の楽しみ
第2章 居酒屋、酒と肴
第3章 日本の酒場・居酒屋の歴史
第4章 世界の居酒屋
第5章 首都圏酒場見聞録
第6章 銀座とロンドンの居酒屋
居酒屋礼讃 (ちくま文庫)(amazonリンク)

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posted by alice-room at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 未分類B】 | 更新情報をチェックする
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