2005年06月09日

「隠された聖地」ヘンリーリンカーン著、荒俣宏訳 河出書房新社

ああ~、やられた! 荒俣氏に騙された!っていうのがまず、第一の声。あと、サブタイトル「マグダラのマリアの聖地を巡る~」は明らかにJARO(日本広告審査委員会?)に訴えてやるぅ~とか思うほどの騙しよう。え~ん&え~ん、金返せ!! 時間と手間返せ!!(号泣)

この本は、ダ・ヴィンチ・コード関連本として有名ですが、品切れらしくずっと探してました。で、先週ぐらいにようやく古書で見つけて買って、読んだんだけど、全然マグダラのマリア出てこない・・・。名称としてマグダラのマリア教会が出るのみ。レンヌ・ル・シャトーも地名として文章中には何度もでるけど、全然求めているのと違う。本当に、この著者は、「レンヌ=ル=シャトーの謎」の共同執筆者の一人なのかと疑うほどのひどさ。

だって、だって、本を見てみれば分かるけど、あるのは変な斜線が何本も交差したり、放射線状に引かれていたり、五芒星を描いている図ばかり。前半の、ソニエールが発見した羊皮紙の謎解きも、詳しい資料としてはちょっとだけ興味が持てたけど、暗号の解読といいながら、なんだかなあ~。正直、自己満足の戯言と走り書きを本にして、小遣い銭稼いでんじゃないのとしか思えない。この人がTV番組の構成作家とかを仕事にしてて、BBCに番組制作の企画持ち込んだ張本人みたい。やっぱりねぇ~、納得! 本当にTV関係の企画屋さんって怪しい人ばかり、まっ、面白いんだけど、真実2割に嘘8割ってとこかな。元NHKプロデューサーの矢追氏をすぐに思い浮かべてしまった。UFOで荒稼ぎしたあの人にソックリ。世界は変わっても似たような人はいるもんです。NHKとBBCか、確かに似てる(笑)。

でも、騙されて変な図や、しょうもない憶測の説明を受けてる私が哀れ。マグダラのマリア関係で何か情報があるかとだいぶ期待していただけにショックだった! でも、私も含めてよくどっかの本でもっともらしく関連する書籍なんていうけど、あれも誰も読んでいない本をさも、読んで知っているかのように適当に書名で選んで説明してるんだね。私もすっかり騙されてました。う~馬鹿だった・・・。

このブログ読んでる方は、騙されないようにね! しょうもないのでも許せる心の広い暗号マニアなら別ですが、私のような普通人は切れます、っていうか泣きます。私の失敗を教訓にして間違ってもこの本買わないように。うっかりダ・ヴィンチ・コード関連とか思うと、死にますよ~。久々に大失敗した本でした。さて、売り飛ばさないと。誰か、それでも読みたいという奇特な方いないかな? 悪徳商人の私です(笑顔)。

唯一良かったのは、下のマグダラのマリア教会の写真。壁に描かれた「イエスの顔をぬぐう聖ヴェロニカ」、教会入口にあるという「悪魔象」。

聖ヴェロニカ 悪魔像 クリックで大きくなります

隠された聖地―マグダラのマリアの生地を巡る謎を解く(amazonリンク)
posted by alice-room at 22:42| 埼玉 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 【書評 宗教A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ああ、やっぱり・・・。
私も荒俣先生の名前に騙されてしまいました。
読み始めてすぐに(暗号解きの辺りから)、あれ???なんだか・・・。
という疑問符が頭から出っ放しでした。
alice-roomさんのブログを先にチェックしてから読めばよかったーーー。
ほんと、つまらなかった。
私の場合、図書館で借りたのでお金だけは無駄にはならなかったけど、時間を返してー!
って感じです。
Posted by なな at 2005年11月09日 13:48
ななさんも被害者ですか~、うっうっ悲しいですよね。ホント!
時間も大切ですもんね、もっと面白いことに使いたいですね。お互い、これからは気をつけて参りましょう!!まあ、たまにはこういうこともありますよ。と口では言いつつ、悔しいですが・・・。
Posted by alice-room at 2005年11月09日 22:55
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