2015年09月28日

「本の世界はへんな世界」高宮利行 雄松堂出版

もう何冊も著者の本を読んでいるが、本書もいつもと同じ系列の本です。
決して役に立つ、とかビジネス書とか、文芸書とか小説とかとも全然違う系統の本です。

逆に言うと、普通の人ならば全く役に立たないし、面白くもない無用の長物のような本です。

但し・・・ごく一部の人にはとっても面白くて為になる本だったりするかも?

私はごく普通の本好きですし、中世の写本も大好きだけれど、読んで役に立つとかそういうレベルではなかったりする。でもね、面白いです。とっても興味深いです。

出版してるところも雄松堂だしなあ~。
以前、エジプト詩のエレファント版触らせて頂いて、ちょっと(いや)かなり・・・嬉しかったりする。

家も買ったばかりですが、少しは本を置くスペースも出来たから、株でもう少し儲かったら、本買い込みたいなあ~。さて、本書の内容について。

いつもながらの著者のエッセイです。
ご専門のイギリスの中世文学、写本等の業界っぽいお話がたくさん伺えます。
また、あちこちに同好の士ではありませんが、お知り合いがいて、いろんなものを実物で見られていて羨ましい限り♪

研究者と異なり、一般人はその辺りの閲覧ができないのが悲しいですね。
まあ、その辺はキリがないので研究者と対応が変わるのは致し方ないのかもしれませんけど・・・・。

もっとも今はネットでかなりの数の写本を見れるし、WEB上でOCW(open course ware)とかで大学の講義を聞けたりするんだから、大変良い時代ですね。

本人のやる気さえあれば、いろんなことがいながらにして学べるなんて、本当に素晴らしい時代です。
もっともネトゲやLINEぐらいしか利用しない輩には、猫に小判かもしれませんが、それは人ぞれぞれの価値観ですからね。深くは突っ込みません。

とにかく、お好きな方には大変面白い本です。細切れの切れ端ではありますが、豊富な情報があちこちに転がってますので、本書のキーワードを元に、調べれば調べるだけ、いろんなことが得られそうです。

どこもまでやるかが読み手の力量を問われるのでしょうが・・・・。

本書は著者の個人的関心事、人脈、日常等をトピック毎にメモ的に記したものです。
でも、私には大変面白かったです。

『中世』『写本』『古書』『書誌学』etc.
この辺のキーワードに関心がある方はまず一読をお勧めします。

役に立つとは言えませんが、上記の単語に反応する人ならば、決してつまらなくはないかと思います。
需要がないからか、値段の高い本ですが、特定の人には買って手元に置いておいていい本だと思いました。
【目次】
第1章 やめられない古書店通い
第2章 書物史
第3章 愛書家倶楽部
第4章 写本研究
第5章 追憶の人々
第6章 HUMIプロジェクト
第7章 蔵書コレクション、オークション
第8章 盗品、書物破壊
第9章 珍本、稀本
第10章 カリグラフィー
第11章 古書往来
本の世界はへんな世界(amazonリンク)

ブログ内関連記事
「西洋書物学事始め」高宮 利行 青土社
「グーテンベルクの謎」高宮利行 岩波書店
「新・大英図書館への招待 The British Library Souvenir Guide」Heather Crossly、Ann Young ミュージアム図書
「キャクストン印刷の謎」ロッテ ヘリンガ 雄松堂出版
ラベル:古書 書誌学 書評
posted by alice-room at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック