
日本語訳だと「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」だったかな? なんど聞いても似たような題名の本があってこんがらがってしまうのだが、その時には、私がいつもお世話になっているlapisさんのブログの記事で確認することをお薦めします。

さて実は先日、中央公論社から出ている「美しき時祷書の世界―ヨーロッパ中世の四季」(←当初、雑誌の特集として出したものを増補してハードカバーにしたもの)を入手したのですが、残念ながら私が手に入れたのは特集として出たものだったのでちょっと残念に思っていました。ハードカバーは、プレミアついてる感じですね。図版に関しては、ほとんど一緒なのでとりあえず、雑誌の方で我慢しましたが。

そんな時に、本屋で洋書のバーゲンセールをやっていて、いきなり本書が目に飛び込んできたので速攻購入しちゃいました。

内容はというと、月毎の美しい写本の挿絵の全体図が最初にあり、更にその細部についての拡大図がいくつかあり、それぞれについて図の内容を説明した文章がついています。基本構成としては、右側全面に図で、左側にその図についての説明という形で両面見開きになっています。図を見ながらの解説ですので、分かり易いですね。

また全体がかなり大きいので、何よりも絵が大きくて綺麗です。発色等もそこそこいいと思います。あえて欠点を挙げると、図版が説明用の拡大図になると、どうしても絵が雑っぽく見えてしまうことでしょうか?その点は致しかたないのかもしれませんが、少しだけ残念な感じがします。
私は2000円以下で購入したので、これなら十分に満足です。池袋の西武リブロでまだ売ってたと思います。お好きな方は、是非どうぞ!
【余談】
私が買った本は80頁でamazonのものと一緒ですが、出版社がHACKBERRY PRESSで異なっており、ISBNコードも異なっていて、印刷はイタリアになってました。同じ内容でライセンス等を供与して多数の出版社で出している本なのかもしれません?
Les Tres Riches Heures Du Duc De Berry(amazonリンク)
関連サイト
雄松堂のファクシミリ版「ベリー公の美わしき時祷書」のサイト
関連ブログ
「美しき時祷書の世界」木島 俊介 中央公論社
「The Hours of Catherine of Cleves」John Plummer George Braziller
「世界名画の謎」ロバート・カミング著 ゆまに書房
「美しい書物の話」アラン・G. トマス 晶文社
「中世の美術」アニー シェイヴァー・クランデル 岩波書店
「ケルズの書」バーナード ミーハン 創元社
これで2000円以下ならお買い得ですね。
僕の手元にあるのは週刊グレート・アーティストの『ランブール兄弟』だけなので、ちゃんとした画集が欲しいと思いながら、ネット上の画像で我慢しています。(苦笑)
この時祷書には、モン・サン・ミシェルの絵などもあって楽しいですね。
僕の誕生月の4月図があって嬉しかったです。
私も週刊グレート・アーティストの持っていました。あれはあれで、結構素敵ですよね。知人が欲しがっていたのでプレゼントしてしまい、自分のものを探していたのでラッキーでした。
春の四月や五月は、季節的に特に綺麗な絵ですよね。私の一月は新年でかろうじてき賑やかな絵のようでした。
私はいまだに時々去年の展覧会のカタログを取り出して眺めて楽しんでいますよ。