レンヌ・ル・シャトー。
錬金術師。
といった、いかにもその手のが好きそうな人向きのキーワードにホイホイ釣られて久しぶりにこの手の小説を読んでみたのですが・・・ぶっちゃけ駄作です。
だって、全然カタリ派のこと分かってないし、説明もしていないし、カタリ派が錬金術ってのがもう分かりません! まして肉体を有する現世こそ地獄とするカタリ派が不老不死を求めるはずもないし、エリクサーってば、もう知ってる単語を並べるだけの話はやめましょうよ。
フルカネリも全然、違うでしょ!!
つ~か、フルカネリの「大聖堂の秘密」ぐらい読んでから、書いてね?
うちのブログにも確かはるか昔に読んだ時の書評があったと思いますが・・・著者の教養水準が低過ぎて泣けてくる・・・・。
私もプラハの古書店行ったけれど、そんな素敵な古書や羊皮紙は置いてありませんでした・・・。
もっとも私が行った店が悪かっただけなんでしょうが・・・先日読んだエーコの本に出てくるような運命的な古書との出会いなんて、スペインのグラナダ行った時も無かったです。
みんな、みんな私の引きが弱いだけかもしれませんが・・・・ネ。
まあ、どうでもいいんですが、読み物として安易な悪役やら悩みを持った今時のヒーロー、巨大組織に救う闇の秘密組織とか、もうなんていうかベタな展開をしていくのですが、ノリは悪くないもののB級映画レベル。
俗っぽいB級映画自体は嫌いじゃないんですが・・・全然、メインルートが盛り上がらなくて、しかもバズワードのような一部受けの良さそうなキーワードだけ、散りばめて何もまとまらないし、本来意味間違えているしで少し知っている人からは興醒め度合いが甚だしく、がっかりする。
読了してしまったんだけれど、時間の無駄でした。
単純なアクションとかサスペンス物として面白ければそれでもいいんだけれど、かなり中途半端で読み終わって愕然とします。著者にもう少し資料調査や読み込みしてよ~と言いたくなりますが、それ以前にこの著者の作品は二度と触れないようにしようと思いました。
酷過ぎ。
名前は書きませんが、あの建築家の名前まで出してどんな意味があるのやら?
ダン・ブラウンの爪の垢でも飲んでもらいたいぐらいの酷さです。
何でも元特殊部隊っていうのはやめましょう♪
ランボーじゃないんだから・・・ネ。
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