2005年06月17日

「化物屋敷」橋爪 紳也 中央公論社

子供時代に都内に住んでいた時、児童館の催し物にお化け屋敷があり、真っ暗な中を歩いていたらヌルン~っとしたものが顔に当たり、大声で泣きながらすぐさま入口に戻ってしまった覚えがあります。同い年の女の子は平気で、暗闇を通り抜け、出口から出てきましたが…。

学生の時、6月か7月頃、一人で東北を旅していた際にたまたまどっかの鎮守様のお祭りに当たり、縁日の一角にお化け屋敷を見つけたことがあります。歳をとってもチキンな野郎の私ですが、何故か好奇心だけは旺盛で入ってみました。ところが…。ここのお化けって若者がやっているのかプロっぽくなく、狭い通路内に蛍光塗料を塗った衣裳をつけて、入口からずっと追いかけるんです。もう怖いの怖くないのって…号泣。すさがにいい年した男が泣く訳にもいかず、苦笑いしてかろうじて我慢しながら、何故か本当に怖かったのを鮮明に覚えています。

それ以外だと京都の八坂(神社)さんのとこのお化け屋敷ですね。春と秋に小屋がかけられます。夏だと、麻布十番祭りにも同じ業者さんが出てます。ここはドキドキ感とお笑い感とが混ざったほのぼの系。さすがに「板に血」はないですが、それに近いノリがあります。と、同時に蛇女は怖かったんですが…。河童の河太郎君は好き!!

私の思い出話になってしまいますが、基本的にこのノリです。勿論、きちんと小屋の内部や人の流れ、怖さの演出等にも説明があり、歴史的な変遷も紹介してくれてます。でも、見たことない人が読んでも面白くないと思うなあ~きっと。あくまでも見たことのある人が、そうかあれってこういう意味なんだ。とか納得&共感して意味がある本だと思います。

こういう失われいく伝統とは言わないまでも、昔の大衆芸能って見れるうちに見ておかないとね。たまに行くのは風情があっていいかも? 浴衣か甚平でも着込んで女性と一緒に行きましょう。根付も忘れずに!きっと女性にすがりつつ青い顔して出口に立つ貴方がいますよ~(情けない)。

そういえば、もうすぐ花火の季節。夏ももうすぐですね。全然、書評になってませんが、そんな感じの本です。さらっと雑誌感覚向き。

化物屋敷―遊戯化される恐怖(amazonリンク)
posted by alice-room at 19:26| 埼玉 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 【書評 未分類A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私はどんなにちゃちぃお化け屋敷でも嫌いです。
霊媒体質ではないですが、極々微量に霊感体質なので全く見えたり聞こえたりしないものの「厭な感じ」が顕著にある場所のひとつであるため。
勿論、ビジュアル的にも大の苦手ですが。
まぁよれはよいとして、橋爪紳也、けっこうファンです。それだけ(笑)
Posted by マユ at 2005年06月18日 00:17
私は逆に怖ければ怖いほど、好きかも? この世の中で一番怖いものは人の心だと子供の頃から、強く思っているせいかもしれません(荒んでるなあ~私)。まあ、卒業文集に「虚無主義」とか「厭世主義」とか書く嫌な子だったからなあ~、小学生のくせに。私、橋爪紳也さんの本を読むのは初めてなんです。建築関係がご専門みたいですね。私のマスター時代に中退した友人が、建築に鞍替えし、時々会うと建築関係のこと教えてくれるんですが、今度聞いてみたいかも。
Posted by alice-room at 2005年06月18日 03:59
橋爪紳也先生は元は建築や都市計画出身なのですが最近は「イベント学」ていう方面で頑張っていて、タイの遺跡のライトアップだとか、古建築の活用だとか、都市の「にぎわい」の演出だとか。最近は日本の万国博覧会についての詳細な本を出しました。
まだ若く、今後も面白いことをやってくれそうな人です。シンポジウムでクギヅケでした。

厭世主義の小学生、同級生なら絶対におともだちにはなれません(笑)私がダダに目覚めたのは中学以降なので、きっと卒業後に「あー、仲良くしとけばよかったなぁ」と思うクチだと思います(笑)
Posted by マユ at 2005年06月18日 13:56
橋爪紳也氏情報有り難うございます。これからもいろんな所でお名前をみかけそうですね。ちょっと意識してみます。

ダダに中学生というのは、十分に早いのでは…ないですか(笑顔)。シュールレアリスムにもうすぐみたいな…怪しいかも?(笑)
Posted by alice-room at 2005年06月19日 06:05
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック