2016年11月29日

「神秘の中世王国」高山 博 東京大学出版会

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十二世紀ルネスサンス。
それとの関連で実際にアラビア語からラテン語に各種文献が翻訳された場所の一つがシチリア王国のシチリアであり、ここを通じて中世ヨーロッパに古典古代の知識が再度もたらされたのは有名ですが、それを可能にしたこのシチリアという土地に興味を持って、本書を読み始めました。

想像以上にコスモポリタンな環境ですね。
また、思ってもしなった高度な行政機構に官僚組織、本書で初めて知りました。

そうそう、本書の内容は結構アカデミックな方向で書かれてます。
一般人の歴史好きにはちょっと細か過ぎて、いささか食傷気味になりますが、勉強にはなります。
関心のないところは読み飛ばしていけばいいのですが、中世についての世界観が改めて大きく変わること間違いなしですね。

『暗黒』の中世、なんてどこの話?っていう気になります。

まあ、私はそんなこと思ったことはありませんけれど・・・ね。
こういったシチリア王国のような存在があった初めて『十二世紀ルネサンス』が可能となったことを痛感します。

また、中世を学ぶなら、ラテン語、ギリシア語だけではなくアラビア語も出来ないといけないと、どっかの中世史学の学者の本に書かれていましたが、強く納得致しました。どの言語もできない私は学者を目指さなくて正解でしたね(苦笑)。

そうそう、さらに「13世紀ルネサンス」の本も買ったんだよねぇ~。本書に啓発されて・・・ってわけでもないですが流れでポチッと。そちらも読まないとね。

持っていていい本ですが読んでると退屈なのも事実。
【目次】
Ⅰ魅惑する王国
1章 きらめく過去への扉
2章 羊皮紙に記された三つの言語

Ⅱ神秘の中世王国
3章 三人の王の物語
4章 王国に住む人々
5章 王の支配

Ⅲ地中海世界のプリズム
6章 王国内に併存する異文化
7章 異文化圏を行き交う人々

神秘の中世王国―ヨーロッパ、ビザンツ、イスラム文化の十字路 (中東イスラム世界) (amazonリンク)

ブログ内関連記事
「中世シチリア王国」高山博 講談社
「十二世紀ルネサンス」伊東 俊太郎 講談社
「十二世紀ルネサンス」チャールズ・H. ハスキンズ(著)、別宮貞徳(訳)、 朝倉文市 (訳)みすず書房
「中世イスラムの図書館と西洋」原田安啓 近代文藝社


posted by alice-room at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史B】 | 更新情報をチェックする
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