2017年01月16日

「編集者の仕事」柴田 光滋 新潮社

本はそれなりに読むものの、モノとしての本についての執着心はそれほど強くないので結構、無頓着だったりするかもしれない。

ただ、装飾写本とかはそれなりに好きで海外旅行に行ったりすると、それを目当てに美術館や教会を訪れたり、綺麗な画集や図録なども集めているが、本そのものについては驚くほど知らなかったりする。

本書を読んで、そういったことを改めて痛感しました。

編集の仕事というと漠然としたイメージだけでしたが、何でもそうですが見えないところで頑張って職人仕事していたりするんですねぇ~。感心すると共に頭が下がります。

ただ、その一方でそういった仕事を本当にしているのかなあ~と疑問に思うくらい、粗雑な作りで本の内容もさることながら、誤字脱字のオンパレードに内容も不正確で読みにくく、なんだこの本は???となってしまう本も散見されるのも事実。

編集、校正とか何も仕事してないか無能の輩かと思うほど酷かったりするし・・・、何でもいいから手軽に作ってそこそこ売れればイイという出版社側の思いが透けて見えてくるようですが、そういう本ばかりではないんだなあ~と感慨深いです。

まあ、あくまでも本書は日本の現代の本に関してのお話に限られるのですが、それでも愛書家(単なる読書家も含む)は知っておいて然るべき知識が書かれています。個人的には大変勉強になりました!

もっともモノとしての本なら、やはり昔の洋書とかでしょうね。
革装の本とかやっぱり違いますもん♪

もっとも英語しか読めないんじゃ楽しめないよねぇ~。
エミール・マールの本ぐらい原書で読めるようになりたいもんです。仕事なんてしてる場合じゃないないのかもしれません・・・反省。

あと2年で目標の本出版出来るのだろうか?
少しでも準備しなきゃいけないんだけれども・・・・。はあ~明日仕事なんて行きたくないなあ~。
【目次】
まえがき
I 本とはモノである
作りの良し悪しを見分けよう
一次元の原稿を三次元に
II 編集の魂は細部に宿る
すべては判型から出発する
頁はどこから始まるの?
目次と索引は技量が問われる
校正、畏るべし
III 活字は今も生きている
グーテンベルクに感謝
明朝体は美しい
欧文書体はファミリーに分かれる
約物と罫線を使いこなせ
IV 見える装幀・見えない装幀
紙には寸法も色も重さもある
函入りかジャケットか
表紙は最後まで残るもの
V 思い出の本から
昭和は文学全集の時代であった
十二冊プラス幻の一冊
あとがき
編集者の仕事―本の魂は細部に宿る (新潮新書)(amazonリンク)
ラベル:書評 編集
posted by alice-room at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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