埼玉散策シリーズ~嵐山近郊2
上記の続きです。


大蔵館跡という石と説明の看板があるだけで分かりにくいのだが、このあたり一帯が大蔵館の跡地らしい。この看板は道路に面しているのだが、その道路が実は旧鎌倉街道であったそうだ。別なところに更に敷地全体を現した地図もあった。

大蔵館の敷地内にあった大蔵神社。こちらは今も健在だ。ここからすぐ近くには八幡神社もあるし、菅谷城跡などもある。少し山に入ると古墳などまであり、歴史は教科書に書かれているよりも身近だ。
そういった生の歴史に不自由しない割に、学校の歴史の授業でその辺のことを教えてもらった覚えがほとんどない。失礼ながら、私が幼少時、学校の先生に対する不信感を抱いていた遠因には、そういったことなどもあるのかもしれない。尊敬できる先生もいるにはいたが、極少数のレアケースでしかなかった・・・。

安養山山門である。先ほどの大蔵館の道路を挟んで数十メートルのところにある。年代的にはそんな古いものではないが、確かに彫刻がイイ!

この説明には『北武蔵の名工』と書かれているが、納得である。棟梁の名前は「飯田和泉藤原金軌」という人だそうだ。是非、詳しいことを知りたいものだ。今度、忘れなかったら、調べてみることにしよう。

鬼瓦がちょっと他と違う感じ。

これが説明にあった籠彫りの花鳥。

これが同じく籠彫りの唐獅子。玉状のものが特に分かり易いかもしれない。一つの木から彫っていて、中身をくり抜いたようになっている。これがたぶん籠彫りなのだろう。初めてここの説明を読んで知った言葉であるが、実に素晴らしい!! 有名な神社仏閣で大きなところは数あれども、こういった実に細かい職人技的な彫刻って少なくとも私が行ったことのある京都や奈良、東北などではほとんど見たことがない。
日光東照宮とかは確かに彫刻もいいのだが、仰々しいのがいささか私の感性には合わない。いささか押し付けがましさを覚えるのだ。さりげなく忘れ去られた地方の寺とかで、たまたま出会った職人技。誰に知られるでもないが、職人さんの誇りがうかがえるようなものに私は心が惹き付けられる。

こちらも同じく山門に彫られたもの。

先ほどのところから、旧鎌倉街道沿いに笛吹き峠に向かう途中。ここを見つけた。気にしない人には、絶対に見つからないであろう神社だ。将軍神社という。


えらそうに言っておきながら、最初は私もこれらの碑を見逃していたりする。両方とも坂上田村麻呂の碑だ。右が元々の碑で、左側が後に大きく新しく建てたものらしい。
以前にこのブログに書いたことがあるが、この辺りは蝦夷征伐に来た征夷大将軍坂上田村麻呂にまつわる史跡が多くあり、地名として『将軍沢』というのが未だに残っている。そしてその地名のあるところにこの神社が今も残っている。さすがにこの神社のことは、今まで読んだ文献には見たことがなかったし、そもそも知らなかったのだけれど、実に興味深い。是非&是非、縁起なども調べてみたいものである。
いやあ~、ほんと暇つぶしに自転車乗るとこれだけ楽しめるんだから嬉しい限りですね!


同じ土蔵の表と裏です。ちょっと壁にひびはいっちゃってますが、これもまたヨシ。窓が今まで見たのと少し違いますね。いろんなタイプがあって面白いなあ~。

源喜賢の墓、という看板があるものの、実際には何もありません。普通の民家の敷地です。
今回は、写真が多いのですが、実はこれでもだいぶ削っていたりする。キリがないですね。まあ、歩いてもいいし、自転車でもいいですが、散策して楽しむには良いかもしれません。
近くに川原があってよく都内からバーベキューとかをする為に訪れる人達を見かけるが、こういう場所はあまり知られていないらしい。嬉しいような、残念のような? う~む。
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