2017年04月08日

「センセイの書斎」内澤 旬子 河出書房新社

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いろいろな分野の方の書斎を独特の味のある手書きイラストでイメージを伝えながら、その書斎の主にその人なりの書斎(蔵書)管理方法や考え方などをインタビューで伺い、紹介したもの。

趣味というよりは仕事で大量の本を使う方達が選ばれているので、結果として、本を資料として使用する、そういった点に重きを置いた蔵書管理法の話になっています。

人によっては資料として使う部分だけ切り取るとかコピー取るとか、あくまでも資料利用前提で蔵書ですらなく、資料管理法となっていたりする。

そういった点では、いわゆる読書好きとか古書好きの観点からすると、関心の対象のズレを多分に感じる内容となっています。逆に書痴対象ではなく、ビジネス書として読む方が良さそうな気がしました。

もっとも私的にはビジネス書や資料整理、資料管理法だったら、本書以外を読みたいと思いますけれど。

また、本来、この本のある意味一番のウリであるはずのイラストなのですが・・・私は文庫本で読んだので正直、イラストが小さ過ぎ、細かに書き込まれた文字もはなはだ読み辛く、せっかくのイラストが全然生きていませんでした。小さくてごちゃごちゃしていて、全然イメージが湧かず、むしろ文庫版の場合、削った方がいいかも?という感じさえしました。

だって・・・絶対にこれ文庫にしちゃいけないはずなのに・・・部数が出たから欲張って文庫にしたんじゃないですかねぇ~。全然、イラストの良さが伝わりません。とっても残念。

文庫版以外で読みたかったです。
でも、書斎関連の話を読むなら、本書よりは喜国氏の本棚探偵に出てくる話の方が何倍も面白いです!
書斎の本は他にもたくさんあるしね。そちらをお薦めします。

センセイの書斎---イラストルポ「本」のある仕事場 (河出文庫)(amazonリンク)

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「本棚探偵の回想」喜国 雅彦 双葉社
「本棚の歴史」ヘンリー ペトロスキー 白水社
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「本棚が見たい!」川本 武 (著) ダイヤモンド社
ラベル:書評 書斎
posted by alice-room at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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