
確かに作中で述べられるモノの考え方というか精神への高い志向性というか、特徴のある文体は本書を読んだ後に考えれば、なるほど・・・納得のいくものではありますが、正直、精神病院に何度も入っていたとか、監獄にも3回投獄されてたとか、ありとあらゆるドラッグとかコカイン、LSD等の薬物試したり、黒魔術などの秘密結社にも入っていたりとかって・・・。
えっ、本当に、そういうのやったからこそのあの精神性への志向なの?
って、ショックでした・・・よ~。
イエズス会系の学校で教育を受け、反動でヒッピーに行って、マルクス主義とかって・・・。ねぇ~。
その後、何故か知り合いになった歌手に作詞を提供して金持ちになって、ビル5棟所有してたとか・・・。
何度も結婚、離婚を経験していてヒモみたいな感じで奥さんに金出してもらって演劇学校通うって、どんな人生なんでしょう???
そして取材当時、コパカバーナ・ビーチ近くのとこに住んでるって、ねぇ~。
私もそこ行ったことあるけれど、確かにあんなとこに住んでたら、幸せだと思う。いいとこですし・・・。
金があったら、日本に住居構える必要ないしね。
とにかく作品から直接的に受けるイメージとはおよそかけ離れた著者の経歴ではありますが、なかなかに興味深いです。逆にそういうのを知ると、作品についてもなるほどネっと理解が深まるような感じがします(気のせいかもしれませんけどね(笑))。
作品を好きな読書であれば、あえて本書を読んでみるのもアリかと思います。
偏見無く、ありのままを受け入れられるならば、本書もアリかと。
作品に対する思い入れとか、個人的な理想的なものを崩されたくない人は読みない方が宜しいでしょう。
そういった本です。
【目次】パウロ・コエーリョ 巡礼者の告白(amazonリンク)
第1章 前兆
第2章 精神病院、監獄と拷問
第3章 私生活
第4章 政治と倫理
第5章 女性性
第6章 魔術
第7章 麻薬
第8章 改心
第9章 作家
第10章 読者たち
第11章 パウラ、アナ、マリア