

第一部では、正直どうかなあ~? 読むのを止めようか迷っていましたが、読み続けて良かったです!!
第一部の最後辺りから徐々に盛り上がり、第二部辺りから、はっきりと面白くなってきました。
第二部に至って、遅まきながらようやく本書はファンタジーなんだということを理解致しました。
逆に言うと、異世界ではあっても純然たるファンタジーとは明確に距離を置いたラノベ風異世界(転生物とか)を想像していたのですが、本書も確かにありがちな転生物ではあるものの、世界観は古典的なファンタジーですね。
そこにあくまでも現代的な価値観を持った人物がその価値観を生かして、活躍するヒーロー(ヒロイン)モノだった訳です。
まあ、ガリバー旅行記みたいなもんですかね?(笑)
でもって、読み進めていくと第三部に至っては俄然、面白いだけでなく、続きが読みたい作品となりました。
ちなみに第三部はクエスト物になります。
主役の(ローゼ+)マインは、確かに階級社会を着実に登っていき、それにつれて取り巻く周囲の人達も変化していきます。
と同時に、その時は自分より上位の人々が時間の経過を経て自分より下位となり、自分より凄い!強い!お金持ち!・・・等々といった人達に対して自分が上に立つと入れ替わるかのように、更に自分の上位者が出てきます。
例えば、当初は父の同僚の兵士、次に新進気鋭の商人、ギルド町、貴族、青色巫女、神殿長、領主etc.
そして次々と生じてくる陰謀や罠の数々。
今後も最後まで楽しく読んでいけそうです。
個人的には本書のイラストには少し違和感を覚え、苦手な感じがしますが、それ以外は大変楽しみな作品です。
本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習いⅠ~Ⅳ」(amazonリンク)
本好きの下剋上 第三部「領主の養女Ⅰ~Ⅴ」(amazonリンク)