
先週の土曜日、いつもより混んだ常設展で見てきました。夏休みのせいか、人はそこそこいました。
基本月1回は、ここと国立博物館に顔出して何故か読書してますが、いつにも増してこれは結構当たりの部類の企画でした。
いつも眺めているロマネスクとかの美術全集で見たことはあるのですが、実物はあまり見たことないので、写真とはいえ、こうして大きなパネルで見れるのは嬉しいです♪
マグダラのマリアで有名なヴェズレーのもありますし、ル・トロネとかの写真もあります。
ヴェズレーのも彫刻には<神秘の粉挽き車>なんてのもあります。旧約の教えが粉挽き車を通じて新約の教えになるという図像なんだそうです。以前読んだ時祷書やルターの木版画に出てきた「粉挽き水車」とかと同様の考えですね。実に&実に、興味深いです。こういうのスキ~!
それにル・トロネ修道院は清貧で名高いシトー会のもので、確かに実に簡素なつくりだったりする。まさに「SINPLE IS BEST.」の典型のようですが、映画「薔薇の名前」で教会による私有財産を否定していたウィリアムの属するシトー会(だったと思う?)のイメージを彷彿とさせます。
もっとも今回の解説を読んでいて驚いたのが、あのル・コルビジェにインスピレーションを与えたとかいうのは面白いですよねぇ~。そしてそのル・コルビジェが設計した建物がまさにここ西洋美術館であり、そこでこれが展示されていることを考えると、まるで何かの因果で輪廻がぐるぐる廻っているかのようです。
他にも意識して見てみると、気付かされることが多々ありました。見方によれば、単なる写真の展示ではありますが、それ以上のものを見つけられるかもしれません。私にはそんな十分に楽しめる展示でした。
ちなみに、本展示の写真は写真集として発売されているものから、拡大パネル化されたもののようです。写真集は買おうかな?って思ったんですが、残念ながら、小さい紙面では写真の良さが生きていません。今回は、買わないで済ませました。個人的にはずっと高いけど、「大系世界の美術」シリーズのゴシックとかロマネスクがお薦めですね。
買っちゃおうかな? デジカメが先週の土曜日に壊れてしまい、写真が撮れなくてすっごく不便なんだけどねぇ~。やっぱりデジカメ買うのが先かな?
夏の旅行にも出費がつきまとうし、さてさてどうしたものやら???
国立西洋美術館 公式ページ
関連ブログ
「図説 ロマネスクの教会堂」河出書房新社
「ロマネスクの美術」馬杉 宗夫 八坂書房
「ルターの首引き猫」森田安一 山川出版社
「世界の文化史蹟 第12巻 ロマネスク・ゴシックの聖堂」柳宗玄 講談社
私も西洋精神史文化史社会史科学史・・・等が好きなのでalice-roomさんの発信を(コメントの方々の発言も)いつも楽しみしております!
そんな私がお書きするのもアレなんですが、バスカビルのウィリアムは、フランチェスコ会の修道士だったと思います。ああ、また見たくなりました。本の方は先日古本でやっと手に入れたのですが未読のまま・・・(^^;
ということで、どうも失礼いたしました。またよろしくお願いいたします。
教えて下さってどうも有り難うございました。「薔薇の名前」いいですよねぇ~。私も本当に大好きです(笑顔)。といいつつ、細かいとこの記憶は怪しいですが・・・。
読むの大変ですが、読み終わるとなかなか感慨深いので機会があれば、本お薦めでぇ~す。これからも宜しくお願いしま~す。
私も「ルターの首引き猫」を読んでいたので、<神秘の粉挽き車>には、おっと思いました!今回の展覧会を機に、ロマネスクにはまってしまいそうです。
ロマネスク、いいですよねぇ~。辺鄙なところにあるので、実際に見に行くのは大変そうなんですが、とりあえず、ヴェズレーは絶対に行く予定です(笑顔)。