2007年08月12日

日本のイエスの足跡(BBCのイエスの墓の記事による)

キリストの墓 生きているイエスの子孫

海外では、キャメロン監督による『イエスの墓』のドキュメンタリーが話題になっていましたが、日本にある「キリストの墓」がな・なんと!2006年にBBCの記事として報道されていたとは知りませんでした。(ダ・ヴィンチ・コード絡みなんでしょうけどね・・・ひねくれた考え方をする私です)

左側の写真が『キリストの墓』で、手前の女性はそこで「ナニャドヤラ」という踊りを奉納しているらしいです。右側は生きているイエスの子孫と伝説で言われている人物と紹介されてます(す、凄すぎる!)

いやあ~、ホントびっくりしますね! 青森県戸来村にある通称「キリストの墓」は、以前から知ってはいましたが、あまりにもアレ(!)なんで、ちょっとうちのブログでは採り上げるのさえ、躊躇していたんですが・・・。

まさかBBCで世界に流しているとまでは知りませんでした。先週末も日本のテレビ局で「キリストの墓」とか言って番組内で紹介してたんですが、またいい加減なことやってるよ~とか思ってましたもん。

でも、あのBBCでも採り上げてるぐらいですもんね。うちのブログでも速攻、記事にしよっと(この辺り、権威主義的でプライドの私の性格が出てる・・・苦笑)。

とりあえず、BBCの記事訳出してみましたので、参考までにどうぞ!
【以下、日本語訳】
日本のイエスの足跡

日本の伝説では、イエスはエルサレムを逃れて日本の青森へたどり着き、そこで稲作農家になったと伝えている。キリスト教徒は、物語がナンセンスであると言う。しかしながら、キリストの墓として知られている記念碑は、世界中への好奇心旺盛な観光客を引きつけている。

地元で知られているように「キリストの墓」へくには、日本の北方の田園地方、水田とリンゴ園土地、奥深くへ向かわなかればなりません。
竹薮によって囲まれた遠くの山の幾分上の方に、剥き出しの土の小山が大きな木製の十字架で印をつけられている。

ほとんどの訪問客は不思議そうに墓を凝視し、近くの喫茶店でのリンゴ・アイスクリームに向かう前に、十字架の前で写真のポーズをとっている。

しかし、巡礼者の何人かは、かなえられた祈りに対する感謝して墓の前にコインを置いていく人もいる。

十字架は混乱させるシンボルである、というのはその土地の伝説よれば、イエスはカルヴァリで死ななかった。

彼の地位は彼の兄弟のうちの1人によって引き継がれた。そして、何かの理由でその人は現在日本に彼の側で葬られている。

伝説では次のように言われている。エルサレムを逃れた後、イエスはロシアやシベリアを通って日本のはるか北にある青森へやってきた。そしてそこで彼は稲作農家になり、結婚して家庭を持ち、114才で平和のうちに亡くなった。

村人は、私がイエスの子孫の一人である、今80代のサワグチ・サジロウ氏 に会うことができるかもしれないとほのめかした。

彼の家族は、墓が立っている土地と山のふもとに彼の家がある土地を所有している。

私は彼を見つけるために出発したが、彼は病気で私と話す事はできなかった。

イエスの子孫?

しかし、彼の孫サワグチ・ジュンイチロウ氏は、話すことに同意した。私は、神聖な人々と本当に触れてまさに会おうとしているのだろうか?

私と話した眼鏡をかけた太った中年の紳士は、特別救世主のようには見えなかった。

「実際、私の家族は仏教徒であってキリスト教徒ではない」とサワグチ氏は言った。
「私の祖父が伝説に結び付くと言っている人々がいることは知っているが、私はイエスの子孫であると言うつもりはありません。しかし、私が幼児であったとき、幸運の象徴として額の上に十字の印を母が描いたことがあった」と、彼は私に話した。

確かに、十字は村人達に幸運をもたらしている。墓を求めてくる観光客とメディアから儲けているのだ。

それは、その地域で唯一の国際的に認められた観光名所になったからだった。

しかし、稲作農家であるイエスの伝説はそれほど古くまで遡れる話ではない。日本でイエスの生死を詳述している古代のヘブライ語の文書と主張されていた物の発見は、1930年代に始まったに過ぎない。

それらの文書は不思議なことに今は消失し、墓はこれまで発掘されたことはなかった。私は、彼が墓がイエスの磔刑と復活を信じるキリスト教徒の感情を損ねるかもしれないと認識しているかを村役場のサトウ・マサオキ氏に尋ねた。

「我々はその伝説が真実であるとか、あるいは、聖書に書かれていることが間違っている、と言っているのではありません。」と、彼は丁寧に説明した。「我々が言っていることは、これが非常に面白くて、古い伝説であるということだけなのです。人々がどのようにそれを解釈するか決める事は、ここに来た人々次第なのです。」

儀式と伝統

多くの日本人は、キリスト教を理解することは難しいと思っている。学校はどんな宗教でも教えるのを禁止されるて、人々は一般的に、神学よりも儀礼や伝統に関心を持っている。

しかし、クリスチャン・スタイルの結婚式は、非常に人気がある。それらの結婚式は、十字架とステンドグラス窓を持った特殊な礼拝堂のあるホテルで開かれる。

留学生は時々、司祭を演じるために雇われるが、全ての行事はいかなる教会からも公式認可をされていない。

教会の教えに忠実な様子の建物が、他のエンターテイメント目的と持っていたりする。

名古屋市では、私はテーマ・レストランへ行った。そこでは食事客が礼拝堂で信徒席に座って、イエスと聖者の絵によって囲まれつつ食事をするか、各々のテーブルの周囲を鉄格子になっていて刑務所のように装飾された、下の床で食事をとるか選ぶことができた。


日本のわずか1%が、公式なキリスト教徒である。しかし、東京のニュー・ライフ・ミニストリのように、活発な教会もいくつかある。
私が日曜日の午後に到達したとき、それは若い礼拝者でいっぱいだった、賛美の歌に合わせてずっと拍手しながら、喜びに手を上げていた。

私は司祭であるワタナベ・シンタロウ氏に会った。そして、その人は花柄のハワイアンシャツを着ていて、ほとんど絶えることのない微笑を浮かべていた。

彼は、イエスの墓の伝説に衝撃を受けなかったか?彼は笑って、それが特別な不快をもたらすことのない単なる愚かな話だと言った。

「私は、多くの日本人がイエスと聖書に対する敬意を感じていると思う」と言った。「伝説は、そのこととと結びついている。おそらく、それは人々がなんらかの方法でイエスと結びつくことを見ようとしていることを示しています。」

かつて日本への無数の宣教師達が試みたように、彼の教会はその精神的な好奇心を満たそうとしている。

それでも、多くのキリスト教徒は、日本人の宗教観がかなり不可解である― 稲作農民であるキリストの墓が示しているように ― ということを見つけている。
ソース元のBBCの記事はこちらです。The Japanese Jesus trail
【BBCより、以下転載】
A Japanese legend claims that Jesus escaped Jerusalem and made his way to Aomori in Japan where he became a rice farmer. Christians say the story is nonsense. However, a monument there known as the Grave of Christ attracts curious visitors from all over the world.

To reach the Grave of Christ or Kristo no Hakka as it is known locally, you need to head deep into the northern countryside of Japan, a place of paddy fields and apple orchards.

Halfway up a remote mountain surrounded by a thicket of bamboo lies a mound of bare earth marked with a large wooden cross.

Most visitors peer at the grave curiously and pose in front of the cross for a photograph before heading off for apple ice cream at the nearby cafe.

But some pilgrims leave coins in front of the grave in thanks for answered prayers.

The cross is a confusing symbol because according to the local legend, Jesus did not die at Calvary.

His place was taken by one of his brothers, who for some reason is now buried by his side in Japan.

The story goes that after escaping Jerusalem, Jesus made his way across Russia and Siberia to Aomori in the far north of Japan where he became a rice farmer, married, had a family and died peacefully at the age of 114.

A villager hinted that I might be able to meet one of Jesus' descendents - a Mr Sajiro Sawaguchi, who is now in his 80s.

His family owns the land on which the grave stands and his house is at the foot of the mountain.

I set off to find him but was told he was too ill to speak to me.

Jesus' descendant?

However, his grandson Junichiro Sawaguchi did agree to talk. Was I about to meet someone with a true touch of the divine?

The tubby middle-aged gentleman in glasses who spoke to me did not seem particularly Messianic.

"Actually, my family are Buddhists not Christians," said Mr Sawaguchi.

"And I don't claim to be a descendent of Jesus although I know some people have said my grandfather is connected to the legend. However, when I was a young child, my mother drew the sign of a cross upon my forehead as a symbol of good fortune," he told me.

Certainly the cross has brought good fortune to the villagers, who make money from the visitors and the media who seek out the grave.

It has become the region's only internationally recognised tourist attraction.

However the legend of Jesus the rice farmer does not stretch back very far. It only began in the 1930s with the discovery of what were claimed to be ancient Hebrew documents detailing Jesus' life and death in Japan.

Those documents have now mysteriously disappeared and the grave has never been excavated. I asked a village official, Masaoki Sato, if he realised that the grave might cause offence to Christians who believe in Jesus' crucifixion and resurrection.

"We're not saying that the story is true or what is written in the Bible is wrong," he politely explained. "All we are saying is that this is a very interesting old legend. It's up to the people who come here to decide how they interpret it."

Ritual and tradition

Many Japanese find it hard to make sense of Christianity. Schools are banned from teaching any religion and people are generally more interested in ritual and tradition than theology.

However, Christian-style weddings are enormously popular. They are often held in hotels which have special chapels, complete with crosses and stained glass windows.

Foreign students are sometimes hired to play the part of the priest, although the whole event has no official sanction from any church.

Churchy-looking buildings have other entertainment purposes too.

In the city of Nagoya, I went to a theme restaurant where diners could choose either to have dinner in the chapel, seated on pews and surrounded by paintings of Jesus and the saints, or on the floor below, which is decorated like a prison, complete with metal bars around each table.


Only 1% of Japan is officially Christian. However, there are some lively churches, such as the New Life Ministry in Tokyo.

When I arrived on Sunday afternoon it was packed with young worshippers, clapping along to songs of praise and raising their hands in joy.

I met Pastor Shintaro Watanabe, who was dressed in a floral Hawaiian shirt and had an almost permanent smile on his face.

Wasn't he shocked by the legend of Jesus' grave? He laughed and said it was just a silly story which caused him no particular offence.

"I suppose that many Japanese people feel respect for Jesus and the Bible," said the pastor. "The legend ties in with that. Perhaps it shows that people are looking to make a connection with Jesus in some way."

His church is trying to satisfy that spiritual curiosity, just as countless missionaries to Japan have attempted before.

Yet many Christians have discovered that the Japanese view of religion can be rather baffling - as the grave of Christ the rice farmer reveals.


関連サイト
キリストの墓 Wikipedia
キリストの里伝承館
日本のキリスト伝説!「キリストの里伝承館」バ、バスツアーやってるんだそうです。うわあ~、胡散臭いうえに安易だあ~。でも、機会があれば、参加しちゃおうっと!
キリストの墓でナニャドヤラ「キリスト祭り」【青森】
好奇心旺盛な方は、どこにもでいらっしゃいますね。是非、行ってみたくなります。
日本にあった!キリストの墓
道路の標識にあるってことは、国土交通省も認めてるのかなあ~? おいおい、大丈夫ですか? 動画もあって興味深いですが、レポータの女性がちょっと邪魔。

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エルサレムで発見された「イエスの墓」
「イエスの王朝」ジェイムズ・D・テイバー  ソフトバンククリエイティブ
イエスの兄弟の石棺は偽物 CBSニュースより
posted by alice-room at 18:25| Comment(8) | TrackBack(0) | 【ニュース記事A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
キリスト祭り。。。凄すぎます。(笑)
なんていったらいいのか。。。。
墓があるというのは聴いていましたが、こういう祭りがあったのですね。
Posted by Seedsbook at 2007年08月14日 15:51
ほんと、洒落にならないような気がするのですが・・・? 神道形式で祝詞を捧げるんだそうですよ、十字架の前で。う~む、シンクレティズム(混淆宗教)もここまでくると・・・絶句しちゃいますね!

まあ、青森に行く機会があれば、是非新しく買ったデジカメで撮影してきます(笑顔)。
Posted by alice-room at 2007年08月14日 22:31
酷署の日本から戻ったら、当地は国全体に冷房がはいっているかのような快適さ。(笑)
座っているだけで汗をかかないって素敵?!
ご無沙汰しております。

笑えるような笑えないような、日本でしかありえないような記事ですねえ。
アルファベット文盲のわたくしは読んだことがないのですが、ドイツ人著者による「キリスト、インドで死す」という本もあるそうです。
なかなか面白いと読んだ人が言ってました。
カシミア地方には母マリアと伴ってイスラエルを逃れたキリストが、その地で生を終えたという話もあるみたいですね。
青森よりカシミアのほうが信じられるわたしって、先入観いっぱい????
Posted by OZ at 2007年08月20日 15:19
確かに酷暑ですねぇ~、埼玉は最高気温が40度を越えたらしいです。どこの国だよ~って思いますね。湿度が高いから、不快感はただもんじゃないですね、ホント。

>アルファベット文盲のわたくしは読んだことがないのですが、ドイツ人著者による「キリスト、インドで死す」という本もあるそうです。

私も読んだことがないのですが、その話聞いたことあります。結構、有名なお話みたいですね。間接的にその話を紹介した本なら、読んだことありますよ~。

でも、面白いですよねぇ~。私も是非、探して読んでみたいです(笑顔)。確か、ヒンドゥー教か仏教の聖者となった話だったような気がしますが・・・? 悲しいかな?記憶が怪しいです。

でも、青森よりはインドの方が信じられるような気がします、私も(ニヤニヤ)。
Posted by alice-room at 2007年08月20日 22:05
イスラム教の開祖ムハマンドによるとイエスは身代わりをたててエルサレムでは死んでいないとのこと byコーラン
Posted by at 2009年06月24日 10:34
おっしゃられるように、コーランでは書かれているようですね。私も初めて知った時は、大変びっくりしました。
当ブログの以下の記事でもそれに触れていますのでご参考までに。他の記事でも扱っておりますので宜しければそちらもご参照下さい。
コメント有り難うございました。
「聖典クルアーンの思想」 講談社現代新書
Posted by alice-room at 2009年06月24日 22:23
ごめんなさい。
byコーラン(アル=クーラン)ではなく、byハディースが正しいようです。ウィキペディア程度で確認してるようではダメでした。失礼
Posted by at 2009年07月29日 18:10
ハディースの方は、存じ上げませんでした。今度意識してみます。
Posted by alice-room at 2009年07月29日 21:33
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