
3時間後に迎えに来てもらう約束をして(支払はその時でいいらしい)、もう一目散に遺跡に向かう私。本当に&本当に、長年憧れ続けてきた甲斐がありました。素晴らしいの一言に尽きる。神殿や住居跡が残っていて、そこに自由に入れるし、当時の人々が使ったのと同じ階段を歩き、モザイク画を自分の足で踏んづけてしまえるんですよ~。綺麗なのに。うわあ~、日本じゃ絶対に許されない贅沢。たくさんの柱や階段を何度も手に触れて感触を楽しみました。う~ん、嬉しい!苦労したかいがあった。たぶん、今日、個人で来たのは私一人だけですよ、きっと。

そもそも不便で個人では滅多に行かない&行けない所だし。私がいる間、2組ぐらいのバスツアーの団体客がいました。あと、イタリア人の家族連れ(これは案内の人がついてた)。それと、珍しいことに日本人が。最初、chineseかkoreanと思っていたら、「こんにちは」と声を掛けられてビックリ!? 車で来たとか言っていたけど、カップルだったし、ガイドさんがいたから貸切で来たのかな? チュニジアのしかもドゥッガで日本人に会うとは思わなかったので驚きました。チュニスでも一度も見なかったからね。しかし、本当に日本人もどこにでもいるね。一昔前のアメリカ人みたい。


それはともかく、いやあ~楽しかった。満喫しました。団体客がいる時にしっかり写真も撮ってもらえて良かった(笑顔)。もっとも1時間したら、誰もいなくなった。


やっと私の為だけの古代ローマ帝国が出現。見渡す限りの遺跡。この世界に私以外の人は誰もいない(満面の笑み)。これが至福のひととき。これが味わいたくっていつも苦労して個人旅行してるんだもんね。でも本当にいいよ~。誰もいないんだもん。時間はたっぷりあるので、神殿の壁で日陰になってる所に座り込んでしばし休憩。




生ぬるい水で口を湿らせながら、ぼお~っと神殿を仰ぎ見る。大きい、本当に大きい! 高さ何10mあるのかな? ちょっとしたビル並。ビルで7、8階以上の高さが優にある。これだかのものがあるのだから、当時の人々の信仰も凄かったんでしょうね。当時を想像するだけでも楽しい。また、それが壊れもせずに今もあることに素直に感動しちゃう。
だって周りは本当に何もない所だよ。足元の草花はみんな砂漠のソレ。みんなトゲトゲで武装し、ちょっと触れただけでも痛い。人を拒む草だ。まるで遺跡を守ってきたかのように誤解してしまいそうな拒み方でもある。トゲのある草花のほかには、更にトゲトゲしいサボテンの群生。これで破壊者から守ってきたかのように思えて仕方が無い(実際は、砂漠の砂に埋もれていたんだけど)。



逆にそれくらい、完全に残っている。一見どころか百見の価値有り。ローマでパンテノン神殿を初めて見た時の衝撃とタメを張る凄さ。好きな人には絶対に見て欲しい!! 後悔させませんよ~。カルタゴ遺跡では100%満足できなかったものがここで解消されました。今回チュニジアで一番且つ断トツに良かったです。泣けるってコレ見てると(号泣)。
そうそう、全く違って点で感動したことを一点。団体客用のバス駐車場の側に売店があった。あたりの殺風景さからまさかと思ったが、需要があれば供給が生まれる。経済法則はここでも生きてました。別な意味で感動。
私も大喜びで、そこで冷たい缶ジュースを一本買いました。1本1.5TDすご~い。バルドー博物館で水500mlを1TDで売ってたのも凄かったけど、ここなら2TDでも買うかも。スーパーの3倍以上かな。さすがは観光地料金。でもね、テブルスークで1リットルの水を買ったら0.5TD。経済はこんな所でも生きてます(笑顔)。
大・大・大満足のドゥッガでしたが、帰りのバスがすぐ乗れるか不安でした。1時間に1本らしいけど、よく分かんないし。テブルスークまで帰ったルアージュの人がチュニスまでのルアージュを紹介してくれたので値段もバスと変わらないのでこれにしました(4.65TDぐらい)。
でもルアージュ(乗り合いタクシー)って人が集まらないと動かないんだよね。忘れてました。しばらく集まらなくて参ったけど、近くを巡回して客を拾い集めてようやく出発。乗り心地も悪くなかった。今日は風も吹いていてあまり暑い日でなくて助かったかも? 普段の行いがいいからね(Vサイン)。
北バス・ステーションに着いたら、またタクシーに乗って一気にホテルへ。楽だ~。要所要所でタクシーを使いこなして、体力温存作大成功。メトロやTGVも一度は試すべきだけどね。
ここまでは全てチュニジアで書いたメモをそのままキーボードで打ったもの。以下、少し追加を。
テブルスークからドゥッガまでのルアージュの往復料金。非常に高いけど、行きも帰りもそこに行くのは私一人。貸切に限りなく近く、さらにわざわざ時間を指定して迎えにきてくれることを考えると非常に安いです。日本円で1500円しないんじゃないかな?これが利用できるなら、個人でももっと気軽に行けますねドゥッガ。但し、これはいつも使えるとは限らないかも?夏の観光シーズンに近づいてきてたから、やってただけという可能性もあるので個人で行く人はその辺りのリスクは覚悟してね! ホテルか何かにあるツアーで行ったほうが確実だと思います。私は、どうしてもそういうのが嫌なので強引に成り行き任せで行きましたけど。
そうそう、この遺跡の下のほうには、娼婦の館だったところがありました。いちじくのマークがあってそのトレードマークだったそうです。一時は、観光的に良くないと政府当局が隠してしまったそうですが…。個人的には、そういうのも興味津々だったりします。だって、古代ローマっていうとね。無視できないでしょ、やはり(ニヤリ)。更に面白いことにその娼館には、公共浴場からそのまま表に出ないで行けたそうです。やはり、いくら社会的に認知されていても一目に触れたくないっていう心理は現代と変わらなかったようです。

トゲトゲ植物には、何故かビッシリと白く干からびたようなカタツムリがびっちりとついている。恐らく乾燥を避ける為に、雨が降るまでこうして待っているのでしょうか?少しでも水分を確保する為にトゲトゲ植物の葉にくっついているのかもしれません。ちょっと珍しいのでパチリ。やっぱり砂漠っぽいよね。
廃墟には独特の魅力があって、惹かれるものがあります。人が人のために、莫大な富と労力と時間をかけて建設したのに、そこには、人っ子一人いない。壁は崩れ、柱はおれている。そこに日の光がさんさんとそそぐ、もの悲しいようでいて、ロマンテックな感じがします。
私もlapisさんと同じように、廃墟に惹かれます。営々と人間が積み重ねてきたものが、いつしか時の流れの中で失われ、忘れさられていく。人々が商売で騙し騙されたり、恋愛に胸を焦がしたり、暖かい家庭をはぐくんだり、或いは戦争で勝利の酩酊に酔うか、負けて奴隷になるか…いろいろな人間の生きてきた輝きが、今はすべて『過去』という過ぎ去りし日々になっている。
う~ん、歴史というものを語らずして、知らしめてくれるようにも感じます。廃墟って。アルハンブラ宮殿も非常に近いものを感じました。それが味わいたいばかりに、どんなに苦労しても行きたくなっちゃうんですよね(笑顔)。
いいなあ。うらやましく思いました。
ポンペイともフォロ ロマーノとも規模も違って素晴らしいんですね!う~ん行きたくなってきた。
誰もいないって言うところがまた最高です。
想像の飛びまくる余地ありです。
フォロ・ロマーノもいいですよね。あそこも好きですよ~。コロッセウムも。
でも、人気の無い見渡す限りのローマ遺跡にぽつんと一人ってなかなか無いと思います。やっぱり貸切は魅力的です。
それは別にして。実は…更に奥に行くと人が住んでいるんですよ。遺跡を住居にしてそのまま住んでるんじゃないかな? 最初はそこも見学できると思って行ったら、犬がいてまたほえられました。う~ん、チュニジアでは何故かお犬様に嫌われているのかも? そんなに怪しい人物なのでしょうか?私。
そうじゃないとしても、もう遺跡級の石積みで、昔から変わらないスタイルで作られてるってわけですか?なんだかすごいな。
他の遺跡は博物館という感じに管理されてますもんね。
人も多いし。。。。
↑アザミに沢山小さいカタツムリ。。。こういうのをよくスペインでも見ました。野原中の草にびっちりついていた。ちとそれだけいると気持ちが悪い感じもありました。
たぶん、遺跡として発掘される以前から住んでいた人なのかもしれません。あるいは、建築の基礎部分を流用しているのかも?
ここかどうかちょっと不明ですが、世界遺産に住んでいる人って他にはいくつか例があるそうです。本によると。道には家畜のフンが散乱し、家畜に水をやる水飲み場までありました。
スペインも暑いですもんね!私は見たのが初めてでもう驚いてしまいました。確かに気持ち悪かったです。珍しいものは好きですが…。
よそから来た人には、すっごいインパクトがありましたが慣れてしまえば当たり前なんでしょう。羨ましい気もしますが・・・。
普通に生活している姿は、確かに日常的過ぎてほのぼのするかもしれませんね。
いろいろと教えて下さって有り難うございました。今度は、是非チュニジアのサハラ砂漠にも行ってみたいと思っています。その前に、シリアとかにも行きたいんですが・・・。行きたい所が多くて迷ってしまいます(笑顔)。