
中国の古典にして、表に出せない艶本の短編集です。率直に言って、エロ本の読み物や官能小説みたいなもんです(すみません、学がないもんでみもふたもない表現で・・・)。
でも、本国である中国で原本を失ってしまい、今は日本に残るのみ、な~んてものもあったりして興味深いです。先日読んだ禁書の時に、低俗だから焼かれてしまったのかもしれませんね。ふむふむ。
表現は露骨ながら、読み口はさらりとしていて軽く読めてしまいます。実際、私が持っている中国のこの手の好色関係の本って、どぎついものが多くて(大陸ならではのノリですもん!)それらと比べたら、実におとなしいもんです。
それにしても『肉具』やら『牝口』とか、なんだかなあ~官能小説以外の何物でもないような猥褻っぽい漢字が頻出します(笑)。
まあ、それはおいておくとしても、息抜きにこうした古典を読むのもいいでしょう。フランス書院よりも面白いかもしれない?(比較するなって!)。
ただ、紅楼夢や金瓶梅のような傑作と比べると、チャライです。毒っ気がないので、和み系H話といったところです。その代わり、悪名高き則天武后が若い男にうつつを抜かす姿は、人間の業の深さを痛感させます。老いて益々盛ん也。っていうのは、こういうことでしょうか?
志怪小説の合間にこういうのもいいでしょう♪
【目次】房中秘記―中国古典性奇談(amazonリンク)
痴婆子伝―好色一代女
控鶴監秘記
則天武后如意君伝
春臠折甲
春夢瑣言
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