2007年08月16日

「ダ・ヴィンチ・コード・デコーデッド」マーティン・ラン 集英社

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久しぶりにダ・ヴィンチ・コード関連の本です。どっかどうみてもまごうことなき便乗本です。しかも、この手のおおかたの本と同様に、他の本に書かれた内容を、客観的に比較したり、評価することなく、自分の好みとセンスだけで勝手に切り貼りしてもっともらしく解説してる俗悪本です。

というのは、冷静に関連本を読めば絶対に分かりそうな誤り(シオン修道会の存在や秘密文書等)を平然と前提条件としているので議論も説明も空回りしています。

オプス・デイの説明も不正確極まりないし、あまりにも恣意的な説明が多くて何の役にも立たない。P2とかの説明もなっていない。

本書で解説されている全ての項目に、いちゃもんつけようと思ったらできてしまいそうなレベルです。これで『デコーデッド』なんて言ったら、腹抱えて笑い飛ばすしかないでしょう。知らない人が読んだら、ダ・ヴィンチ・コードを更に誤解して、どうしょうもないことになるんじゃないでしょうか?

とにかく単なる小説内の記述をいちいち一部だけ取り出して、批評するなって(笑)! しかもその批評や解説が間違っているから、困ったもんです。正確なら、意味がありますけどね・・・。

同名のDVDがあり、本書と関連があるようなのですが、内容は全然異なっています。

少なくともDVD内で語られている内容は、それぞれの著者の見解だから、まだ良いのですが、本書ではマイケル・ページェントの著作を元に説明しているくせに、その著者が疑問になっている事柄を「そんなことはない真実だ」と本書の作者が主張するのには、イタ過ぎて目もあてられません。その時点で、論理的に考えてこの本終わってるって。

本書でなされている解説は、確かにどこかで誰かが書いていたものを引用してきているのですが、そもそも引用元の記述が間違っているのも知っているので、実に悲しいものがあります。率直に言うと、この本嘘ばっかりです。

何を今更のダ・ヴィンチ・コードですが、私が知っている限り、決定版的な解説本はないままですね。本当に関心があるなら、面倒でも自分で調べた方が良さそうです。効率悪いですが、必ず得るものがありますよ~。(もっとも私の場合は、寄り道し過ぎているきらいがありますけど)
【目次】
レオナルド・ダ・ヴィンチ―その生涯と芸術作品
シオン修道会、歴代総長とプランタール家
ダヴィデ家とメロヴィング家の血脈
実在したソニエールとレンヌ=ル=シャトー
コンスタンティヌス大帝
ヨーロッパにおける聖杯
イエス・キリストにまつわる事実と創作
キリストは結婚していたのか
オプス・デイ
『ダ・ヴィンチ・コード』で取り上げられたその他のテーマ
『ダ・ヴィンチ・コード』に登場するパリの名所
ロスリン礼拝堂
ロンドン
ダ・ヴィンチ・コード・デコーデッド(amazonリンク)

関連ブログ
ダ・ヴィンチ・コード・デコーデッド(2004年)リチャード・メッツガー監督


posted by alice-room at 22:03| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史A】 | 更新情報をチェックする
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