2007年09月08日

「奇談」行川渉、諸星大二郎 角川書店

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原作の漫画をずいぶん昔に読み、大変感銘を受けたことを覚えています。映画になった時は観に行こうと思っていたんだけど、忘れてた・・・しかもまだ見ていない(苦笑)。

映画からノベライズした本みたいだけど、全く期待していなかったのですが、逆に想像以上によく出来ています。

改めて考えたら、これってあの「イエスの墓」の戸来村がモデルなんでしょうね。そうか、そうか、納得!

つーか、この本を読むまで気付いていなかったのはマジ!? 薄々は感じていたのものの全然まとめに考えてなかったから、全て作り物だと思ってましたもん。

でも、やはり面白いし、この手の話は大好き! これは読む価値ありかもしれない。個人的には何はなくとも諸星氏の原作漫画「生命の木」を第一にお薦めですが、この本もそこそこ楽しいです♪

民俗学とかって、こういう視点で捉えると実に興味深いんですよねぇ~。

粗筋は、東北の辺境の地にある、隠れキリシタンの村、ここが舞台。この村には『はなれ』と呼ばれる集落があり、隠れキリシタン達が弾圧を逃れてここに訪れるはるか以前から住みついている人々だった。『はなれ』と村の人々は、極力接触を避けて暮らしていた。

この『はなれ』では、数十年に一度、神隠しにあう者が出た。今回、この地に誘われるように訪れたのは、その神隠しからの生還者であった女性と、学界から異端視される民俗学者だった。

ホント、諸星氏の作品っていいんですよねぇ~。家のどっかのダンボールにしまってあるこの原作もまた読みたくなってしまいました。あと、映画借りてきて観てみようっと!

なんとも不可思議でいて、妙に説得力のあるこの世界観がたまらない魅力ですのでそれが好きなら、この本も読んでいいと思いました。

奇談(amazonリンク)
妖怪ハンター 地の巻(amazonリンク)「生命の木」収録

関連ブログ
日本のイエスの足跡(BBCのイエスの墓の記事による)
posted by alice-room at 01:05| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする
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