
青年誌向きのHな漫画、というとその通りなのですが、ストーリーが全く無くただ女性の裸が出ている作品と異なり、牽強付会のようでありながら、妙に納得してしまうような説得力のある台詞としっかりしたストーリー構成が結構スキ♪
他にもたくさんの作品を書かれている著者ですが、作品全般を通して女性がしっかり描かれているうえに、笑いやオチなどの落しどころが常にきっちりしていて完成度が高い作品が多いです。本書も主人公同様に隙がない作りになってます。
舞台は江戸の元禄。主人公は、男子禁制の大奥において、男子として唯一立ち入ることを許されたお役目を担う者で、役職名は「床改方筆頭会釈(とこあらためがたひっとうあしらい)」という。
別名「おしとね天繕」と呼ばれる人物。将軍様の夜のお相手をありとあらゆる諸条件を加味したうえで選ぶ仕事なのだが、次期権力者に直結する最重要事項だけに、想像もつかない才能と情熱を要求される激務となります。
大奥の中では、次から次へと難問奇問が持ち上がりますが、それを的確且つ迅速に処理し、将軍様にとって最高の床入りを常に準備する姿が妙に合理的で説得力があり、笑ってしまう・・・。
勿論、漫画ですから、主人公の忠勤ぶりや職務に刻苦精励する姿、難問を次々処理する手腕などもコミカルに描かれているし、期待されるエロいシーンもあるわけですが、物語として単純に面白いですよ~。
少~しだけ、変わった毛色の作品を読みたいなら、いいかも? 但し、大人のユーモアの分かる方ね。お子様は駄目です。
おしとね天繕(1)(amazonリンク)