2005年08月02日

「悪魔学大全」酒井潔 桃源社

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【目次】
第一章 淫魔
第二章 黒弥撒
第三章 Sabbat(悪魔の夜宴)
第四章 魔術に対する処刑
第五章 奢覇都 黒弥撒 淫鬼魔
第六章 降霊魔術
第七章 妖幻夜譚
第八章 天狗雑考
第九章 草木 動物 金石の魔法
第十章 護符呪法
第十一章  占星術
第十二章  聖天秘話
第十三章  錬金術

論考集
麻薬毒薬の研究
自動人形
淫惨なる悪魔の弥撒を修する事
南方先生訪問記

解説 澁澤龍彦

解説において述べられていますが、あの澁澤氏も神秘主義や魔術について学び始めるに当り、本著の中核を為す「愛の魔術」(昭和4年刊)と「降霊魔術」(昭和6年刊)の2冊から開始したそうです。そういう意味では、ある程度整えられた本邦初のオカルト文献とでもいうような存在らしいです。確かにいろんなところから引用がなされ、著者の博引傍証の凄さは読めば読むほど実感させられます。

しかし、う~ん、読んでいてイマイチ面白く感じられないのも事実。澁澤さんの超一流の文章スタイルとは違います。情報量はそれなりにあるのですが、それに対する著者の感性・表現に違和感を覚えます。また、読めなくはないけど、不勉強な私にはきわめて読み難い漢字や語法も障害になっているのかも? まだ、古典の方が読み易かったりして…。

最初はきちんと読んでいたんですが、ちょっと辛くなってきたので後は拾い読みしました。そういう話があるんだあ、これはあの本に書かれているんだあ、と資料としては結構、役立つかも。そのまま読んでいる分には、いささか持て余してしまいそう。

手元に置いておいて、必要に応じて眺めるって感じの利用法がいいでしょう。あくまでも資料探しのきっかけ程度であり、本当に資料として探すなら、更に相応の手間がかかりますね。でも、歴史的にも意義がありそうですから、悪魔とか黒魔術に関心があるなら買っておいていいでしょう。値段も手頃だし。

私は愚かなことに、先月、浅草松屋の古書展で購入したのに、こないだの日曜日に新宿京王百貨店の古書展でも買ってしまった。まあ、理由があるんだけど、それはおいといて。一冊あれば十分なのでもう一冊は売ってしまうことにした。誰か欲しい人います? ヤフオクに出品してますので良かったら見て下さいね! と、さりげなく宣伝までする私でした。売れたらそのお金ですぐ別な本買ってしまうんだけど…。

【追記】
調べてみたら確かに桃源社は倒産したのでないが、他の所から出ているのを発見!
なあ~んだ、だったら買わなかったのに…。いささかショック。

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posted by alice-room at 13:40| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 宗教A】 | 更新情報をチェックする
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