
基本的にこの漫画はエロイ。そもそも源氏物語がこれ以上ないってくらいの恋愛ドロドロ作品であるが、その辺りの表現のしかたは意訳があるにせよ、原文から逸脱しているわけでもなく、新鮮なものがある。表面的にはH描写が生々しくて嫌悪感を抱かれる向きもあるかもしれないが、ポイントポイントで原作に描かれた人間心理の愛憎をうまく表現もしており、私はある程度、楽しめた。但し、絵はあんまり好きじゃないんだけどね。
古文で読んだり、円地文子氏の現代語訳を読んだり、あるいは漫画の「あさきゆめみし」を読んでから、ヴァリエーションの一つして楽しむ分には全く問題無いです。面白いよ~。でも、最初にこの本を見ると、誤解が生じてしまうかも? 意欲的な試みとして、漫画なのに逐一原文を掲載しているのは、凄いなあ~と思う。が、やっぱりこの本では、源氏物語の素晴らしさが特定の一面しか伝わらない恐れも?
人間って最初についた印象がその後も長く引っ張るから、この本で「刷り込み」しても困るからね。まあ、放っておいたら一生、源氏の面白さを知らずにいるよりは、この本で偏見ついても関心持った方がいいか。人それぞれだし。
今回読んだのは1巻でまだ、夕顔や若紫見てないのでなんとも言えないけどね。夕顔と若紫だけは高校時代から思い入れあるもんで。あれから、それなりに年月を経たけれども未だに若紫LOVEですもん(ニヤリ)。
とにかくこの本はHだなあ~。この人の描く漫画が売れるのは、このあたりの商売上手なセンスと策略が見事なんだよね。高額納税者であることも納得の一冊です。確かに売れる本です。いい本かどうかは分かりませんけどね。
源氏物語 (第1巻)(amazonリンク)
最初は英語で読んでから日本語で読むのがお勧めです。
翻訳物はやはり限界がありますよね。説明が多いとそのもの自体の持ち味が失われるし。かといって説明無しだとわからないし・・・・
他の物語や日記にもあらぬ期待をして、色々と読み進めそうではないですか。
因みに私は文学音痴の彼氏に「あさきゆめみし」で読ませたら、まんまとはまってくれました。しかも、血縁や力関係図は私より強くなったかもしれない。
「六畳の御息所は、君にちょっと似ているね。」
・・・素直に喜べないが、深くも訊けない。
マユさん>お年頃の高校生には、物足りないかも知れませんよ(笑)。えっ!?六畳の御息所?
今までの御無礼、ひらに~ひらに~ご容赦下さいませ。妖怪はまだいいけど、怨霊は怖いので。御霊会で神として奉り挙げてしまわねば…。
江川源氏も、それぞれ個性がはっきり
していて魅力的に仕上がってると
思います。
でも、これですり込みされるのはちょっと
まずいかもね。
私なら小泉 吉宏さんの
「大掴 源氏物語」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344001494/503-3725495-1936755
を押しますよ。
主役がクリならすり込み度合いも減るし
なんといってもダイジェストでさくっと
読めますしね・・
ちょっと見てみたくなりました。本屋でまずは立ち読みしてみます。どんなふうにまとめてあるのか楽しみです。