2007年10月08日

「エジプト大遺跡」荒俣宏 リブロポート

フィラエ島の大神殿柱廊下部にある彩色浮彫り
[フィラエ島の大神殿柱廊下部にある彩色浮彫り]

ナポレオンが国家の威信をかけて実施した、多数の科学者達を同伴したエジプト調査。その成果をまとめた『エジプト誌』に精密な記録図として入っていた多色刷り銅版画などをまとめた図録集。

エジプト誌 第2版の扉絵
[エジプト誌 第2版の扉絵]

彩色された図版はそれほど多くないが、実に美しいです。先日、町田の版画美術館で本物を見て是非、もっと知りたくて本書を読みました。見ていて実に楽しい♪

フィラエ島の大神殿柱廊の内部
[フィラエ島の大神殿柱廊の内部]

モノクロの銅版画なら、たくさん入っています。ただ、その精密さがちょっと分かりづらいかな? 論より証拠でいくつか気に入ったものを挙げておきますね。

テーベ西岸のメヒネット・ハブ宮殿南列柱回廊にある彩色レリーフ
[テーベ西岸のメヒネット・ハブ宮殿南列柱回廊にある彩色レリーフ]

なお、町田で見た『エジプト誌』のものは、全てこの本に入っていました。重複するから、ここに挙げていませんけどね。

エドフ 大神殿柱廊の内部
[エドフ 大神殿柱廊の内部]

モノクロの図版はここから。本書に入っているのは圧倒的に多くがモノクロです。

カルナック 神殿の内部
[カルナック 神殿の内部]

私の好みでここに挙がっているのは考古学篇の図版だけです。博物学篇の図版もたくさん入っています。

エスナ 神殿の内部
[エスナ 神殿の内部]

見ていて面白いのは確かだけど、手元に置いておく方がいいかは難しいところ。大きいから嵩張るんだよね。このシリーズ(FANTASIC DOZEN)って。私が現在持っているのは、『怪物誌』と「バロック科学の驚異』の2冊のみ。自宅近くの図書館に全巻あるから、わざわざ買う必要がないような・・・気がしたりする。

もし、引っ越すなら、国会図書館近くがいいなあ~。ふとそんなことを思う今日この頃です。
【目次】
『エジプト誌』―ナポレオンと古代の復活

<考古学篇>
 アスワン周辺(上エジプト南部)
 テーベ周辺
 デンデラ周辺〈上エジプト北部〉
 ベニ・ハッサン周辺〈中部エジプト〉
 メンフィス周辺〈下エジプト〉

<博物学篇>
 古代遺物
 哺乳類
 両生・爬虫類
 魚類
 水生無脊椎動物
 植物
エジプト大遺跡(amazonリンク)

関連ブログ
町田市国際版画美術館 企画展「カラフル・ワールド! 版画と色彩展」
「バロック科学の驚異」 荒俣宏 リブロボート(図版3枚有り)
「怪物誌」荒俣宏 リブロポート(図版13枚有り)
posted by alice-room at 00:05| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 美術】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック