リスク管理の問題からも通常フリーの一匹狼は無理があるように感じるが(ゴルゴ13なら可能か?)、そこいらを抜きにして見ると、なかなか楽しそうな作品だ。
舞台はパキスタン。ゲリラと政府軍との間で絶え間ない小競り合いと紛争が生じている地域で働く日本人が誘拐される。既に第一回目の交渉は決裂し、交渉にあたった人物は殺害される。そんな中で、誘拐された日本人の娘が最後の助けを求めて依頼に来る。そこから、話が始まる。
正直派手さは無い。SFでもないし、美少女も出なければ、猫耳も出ない。淡々と国際情勢と人間を描いている。逆に、そこに非常に惹かれる。パキスタンには行ったことないが、描かれた町や人びとに妙にリアルさを感じてしまう。今回は場所柄複雑な宗教的な要素もあり、まだ、よく分からないのだが引き込まれてしまう。
これはパキスタン編だけで3本あるので続きのあと2本見ないと分からないのだが、今の所はイイ作品の予感がする。全然、モノは違うがゴルゴ13のように、時々リアル過ぎるくらいリアルな国際情勢や政治状況がかいま見える。ちょっと楽しみな作品かもしれない。
勇午 1st Negotiation パキスタン編 第1巻(amazonリンク)