
最初の感想で書いたイイ作品ではないか?という予想は見事に的中した!! ずばり当たりである。アニメでしか無理だろうという部分はあるんだけど、本質的に人間を描いた作品としては、かなり熱い作品である。キリストの受難を描いた「パッション」という映画があるが、私はあれよりもはるかに感動したし、あんなのよりも宗教的な情熱を疑似体験できる作品だある。
日本人が戦後政策の中で、大切なものを喪失し、誇りを捨てて単なる生きる人になってから、どれくらい経つのだろうか? この作品の中で描かれる姿は、異国で異教の信仰に生きる人びとではなく、つい先日の日本人の姿に他ならない。何物にも勝る強烈な信仰、それは強烈な信念と呼びかえても良い。命よりも大切であった他者との信頼。走れメロスではなく、菊花の契りを思い出した。
こないだのニュースを読んで唖然としたが、低学年のリストカットが急増しているらしい。中でも私があっけにとられたのが、1年で1クラスの女子20人全員がリストカットした中学校。本当に魂がなく、ただ生きているだけの人間に未来はあるのだろうか???
この作品は、解決はしているが、一概にハッピーエンドとは言えない。しかし、より高い次元でのハッピーエンドなのかもしれない。少なくとも命の大切さを強く認識したうえで、さらに誇り高くある姿は共感と感動を産む。
個人的には役にも経たない道徳の教科書読ませるよりも、こういった作品でも映像で見せた方がいいと思うだけど…。アメリカではシューティング・ゲームを軍が子供に無料配布しているが、彼らにも見て欲しい作品だと思う。普通の人のいい良心のあるアメリカ人なら理解してくれるだろう。そんなことを漠然と思った作品でした。
しっかりした作品を好きな人にはお薦め!! 結構、胸が熱くなる作品です。これこそ、本物のパッション(情熱)だと思う。
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<リストカット>小中高生で急増、1クラスの女子全員の例も
【以下、転載】
リストカットなど小中高生の自傷行為が99年ごろから急増していることが12日、精神科医の北村陽英・奈良教育大教授の調査で分かった。近畿の小中高校の養護教諭にアンケート調査したところ、教諭が遭遇していた事例の合計は、86~97年度に年間0~3人だったのに、98年度は同6人、99~03年度は同10~16人と2けたに増えていた。これまで自傷行為に関する組織的な全国調査例はないといい、北村教授は「専門家に相談するよう、児童・生徒だけでなく、保護者も含めた指導が必要」としている。
調査は03年8月~04年1月、養護教諭119人に、各教諭が経験した児童生徒のリストカットについて質問。このうち、若手を除いた在職10年以上の68人の事例をまとめた。86年以降で146例の報告があり、女子が136例を占めた。13歳(中学1年)が31例と最多。最も若いケースは10歳だった。リストカットの部位は左手首が85例(58.2%)で最多で、このほか腕や手のひら、太ももなどもあった。
直接の動機はストレス発散や異性問題などだったが、背景には家庭内不和や性的虐待などがあり、友人やインターネットの影響も大きいことも分かった。一方、医療機関でカウンセリングなどを受けたのは40例で、全体の27.4%。また、集計した146件とは別に、1年間で1クラスの女子約20人全員がリストカットした中学のケースも報告された。
北村教授は「大半は自殺目的ではなく、リストカットを繰り返す。学校内のカウンセリングを入り口に、治療の専門家につなぐ必要がある」と指摘している。【辻加奈子】
(毎日新聞) - 8月15日