
かなり大判の画集。最初の説明は、ちょっと分かり難くて退屈。
でも、一枚一枚大きな頁で絵の全体が図版として入っていて、対面頁に細部を拡大した図が入っているのは、見やすくていい。個々の絵の説明は、読んでいて勉強になりますし、面白いです。
改めて、ラ・トゥールって忘れ去られた後に、再評価された画家であることを痛感しました。実際に西美の展覧会でも見たし、ルーブル他、外国でも見たけど、私のように何も知らない人だとそのまま見過ごしてしまうなあ~。ルーブルの『常夜灯のあるマグダラのマリア』は結構好きなんですけどね!
と同時にこれだけ評価が高いラ・トゥールの作品『聖トマス』をよく西洋美術館が入手できたもんだと感心しました(拍手)。予算それほどないだろうに・・・。ご苦労様です。
と同時に、他にもラ・トゥールの本物が日本に一時あったそうです(驚愕の事実)。現在は所有者が変わってスペインのプラド美術館(?)の所有らしいですが、日本に作品があったというだけでも驚きですね。是非、見たかったなあ~。
などといっぱしのラ・トゥールファンを装っていながら、画集で見た限りでは、好きな作品はそんなに多くない。『聖トマス』も西美で頻繁に見る割に、イマイチ好きになれないでいたのですが、本画集を見る限りでは、結構いい方の部類かも? ゲンキンな性格してます私。
レゾネではないのですが、たくさんの作品が紹介されてますのでお好きな方には良いかもしれません。でも、大きくて重いうえに高過ぎるなあ~。それと印刷の発色というか色合いが、ちょっと違和感を覚えます。
図書館かどこかで眺めるものかなあ~、これは。私的には買ってまで欲しくはない画集でした。
【目次】緒言(ピエール・ローザンベール)夜の画家 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(amazonリンク)
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの世界(ブルーノ・フェルテ)
ラ・トゥールの作品
作品総目録
生涯
主要参考文献
展覧会
関連ブログ
美の巨人たち ラ・トゥール『常夜灯のあるマグダラのマリア』
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展 国立西洋美術館
ルーブル美術館 ~パリ(7月4日)~